国立新美術館で大巻伸嗣の個展「大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ」が開幕中です。
今年、青森旅行に行った際、弘前れんが倉庫美術館で開催されていた個展を見て、とても感動したので今回も絶対に行こうと思っていました。
開催前に前売りチケットを買っておかなきゃなと思って調べたら、この展覧会は無料で入場できるとのこと。どうした国立新美術館。
無料と聞いて、小規模なのかなと思ったらそういう訳でもなく、広い展示空間を使った大規模なインスタレーションは圧巻でした。
本記事では「大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ」についてのアクセスや会期などの概要、所要時間や混雑状況、そして個人的な感想をまとめています。
大巻伸嗣のダイナミックな作品が都内で、しかも無料で見れる貴重な機会ですので、見に行って損はないです。
展覧会の概要
- 会期:2023年11月1日〜12月25日
- 開館時間:10:00〜18:00(金土〜20:00)※入場は閉館の30分前まで
- 休館日:火
- 入場料:無料
- 会場:国立新美術館 企画展示室2E
- 住所:東京都港区六本木7-2
なんといっても入場料無料というのがすごい。日時指定など事前予約も不要なので国立新美術館の他の展覧会や、森美術館などに寄ったついでにふらっと立ち寄るのも良いと思います。
写真撮影可能
本展覧会は写真撮影可能です。ただし三脚やフラッシュ撮影は不可。
とても幻想的な空間なので写真目当てに来る人も多くなりそうでした。
常に変化していくインスタレーション作品なので動画を撮りたくなってしまいますが、動画撮影も不可です。注意書きに気づかずに動画撮影をしている人が多く、スタッフの方々も声をかけるのが大変そうでした。
混雑状況、所要時間
私は11/3(金・祝)のお昼前に行きました。
ちょうど大巻伸嗣さん自身のトークイベントの時間と重なっていたのでイベントが行われていた展示室はかなり人がいました。
そのかわりに他の展示室は空いていた印象。普通の休日ならもっと満遍なく混むんじゃないかなと思います。
作品数はあまり多くありません。その代わりに大きなインスタレーションや映像作品もあり、所要時間は約1時間でした。サクッと見る方は30分。ゆっくり見るなら2時間くらいではないでしょうか。
あとで作品は紹介していきますが、常に変化するダイナミックなインスタレーションはずっと見ていられるんですよね。
会場の様子
それでは会場の様子を展示されている作品順に紹介していきます。
まず1つ目の展示室。高い天井で縦長の展示室には大きな壺状の作品<Gravity and Grace>があります。
これは2016年に初めて発表された「Gravity and Grace」シリーズの最新作。
内部には上下に動いたり回転したりする発光体があり、それによって照らされた紋様の影が展示空間を彩ります。
ちょうどこの展示室でトークイベントが行われていました。
床には詩人の関口涼子とコラボレーションから生まれた詩が印字されているようですが、光の美しさと人の多さに気づかずスルーしてしまいました。
みなさんは床に書かれた詩も注目してみてください。
次の空間には印画紙のうえに直接ものを置いて焼きつける写真の技法フォトグラムを使った作品<Gravity and Grace moment 2023>が並んでいます。
光の当たる部分は黒く、ものが存在した部分は白くなっており、人が暗闇の中に浮かんだような不思議な作品になっています。
続いて数々のドローイングが展示された空間に。
数々のダイナミックにインスタレーションがこのように生み出されていたのかという過程を感じることができます。
ここではダンサーとのコラボレーションを取り組んだ記録映像が流されています。
舞台美術を手がけた「Rain」や横浜ダンスコレクションで上映された「Futuristic Space」、中国で行われた「freeplus+HEBE+大巻伸嗣」などを見ることができます。
真っ暗な大きな展示室には風に揺れる透明の布。まるで夜の海のような作品は<Liminal Air Time ̶Space 真空のゆらぎ>です。
空間には独特なBGMが流れ、壁面にはベンチが用意されているので座って鑑賞できます。
常に揺れ動き変化する様子は長時間見ていても飽きません。
同シリーズ作品を青森の個展でも見たのですが、本当にすごいです。
水彩画が通路のの壁面左右に無数に並んでいます。
この<Linear Fluctuation>は外出を制限されたパンデミック中に窓からの眺めを即興的に捉えたそうです。
自宅の裏にある雑木林の映像に、言語を通じた思索を重ねた実験的な作品<Rustle of Existence>。
人間の存在を言語から考察するという着想からつくられたそう。長さは17分弱と見やすいです。
最後の空間にはドローイング作品が並びます。
2015年の大地の芸術祭で発表された<影向の家>のためのドローイング。
古民家を舞台にしたインスタレーションで、とても神秘的な作品で記憶に残っています。
また近年取り組んでいる暗闇のなかを描く<Drawing in the Dark>なども展示されています。
最後には特設のグッズショップも
展覧会を締めくくるのは特設のグッズショップ。
図録にポストカード、アパレル雑貨など品数は少ないですが大巻伸嗣の世界観を表現したグッズが並んでいます。
入場無料の展覧会なので、グッズショップも展覧会チケットなしで入れて買えるのはちょっと嬉しいですね。
ちなみに図録は楽天ブックスなどでも購入できます。
楽天ブックスで「大巻伸嗣 真空のゆらぎ」をチェック展覧会の感想
国立新美術館の大きな展示空間を利用したダイナミックにインスタレーションは圧巻でした。
映え写真が撮りたい人も好きそう。変化する様子が見どころなので動画撮影禁止なのが残念。
入場無料なのに展示ボリュームも充分すぎるほどで、行かない理由はない展覧会です。
無料だし、何かのついでに…と最初は思いましたがこのためだけに行っても損はないと思います。
ということで、「大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ」の超個人的なオススメ度は…。
★★★★☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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