国立新美術館で「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が開催中です。
モードの帝王と言われたイヴ・サンローランの没後、日本では初の大回顧展となります。
110体のルックにアクセサリーやドローイングを加え262点を展示。これだけの数のルックがパリから来日する機会は滅多にないはず。
ファッション業界で働く身としては見ておきたい内容でしたのでさっそく行ってきました。
わずか21歳でデビューしてから、2002年に引退するまでの40年の活動を、ルックを中心に写真やデザイン画などの資料などにより、ていねいににたどるとてもよい展覧会でした。
ただし、撮影可能なエリアはごく一部のため、ディオールの夢のクチュリエ展のように映える写真が撮りたいという人には物足りないかも。
本記事は「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」について、チケットやアクセスなどの概要から、グッズ、混雑状況、所要時間、そして個人的な感想をまとめたものとなります。
展覧会の概要
展覧会名 | イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル Yves Saint Laurent, Across the Style |
会期 | 2023年9月20日〜12月11日 |
休館日 | 火曜 |
開館時間 | 10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
会場 | 国立新美術館 企画展示室1E |
住所 | 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 |
チケットについて
チケットの料金は以下になります。
- 一般:2300円
- 大学生:1500円
- 高校生:900円
- 中学生以下:無料
日時指定制ではないので、混雑時は入場を待つこともあります。
私は平日の昼間に行きましたが、待たずに入場できました。しかし、さすがに土日祝日は並びそうですね。
チケットは当日会場で購入しても大丈夫ですが、国立新美術館はチケットカウンターが屋外にあるため、暑い中並ぶ可能性が高いので事前に購入することをおすすめします。
事前に購入する場合は公式オンラインチケットサイトがおすすめ。
手数料無料で購入時に発行されるQRコードを受付に見せるだけなので、発券の手間もありません。
津田健次郎がナビゲーターの音声ガイド
有料の音声ガイドも用意されています。
ナビゲーターは俳優・声優の津田健次郎さんが務めます。
会場で機材を借りるタイプと、アプリでご自身のスマートフォンから聴くタイプがあります。
どちらも料金は650円。
私はアプリの音声ガイドを利用。アプリの場合は一度購入すれば配信期限が来るまでどこでも聴けるのがメリットです。
コンテンツ数は解説19件+ボーナス2件の計21件。約30分のボリュームです。
津田さんの声はとても聞きやすく、イヴ・サンローランの世界観にもピッタリで音声ガイドを利用してよかったです。
ただし、ダウンロードに時間がすこしかかるので、音声ガイドをアプリで利用しようと思っている方は事前に購入しておくことをおすすめします。
ちなみに、展示作品にはしっかりと解説が付いているものが多いので音声ガイド無くても十分に楽しめると思います。
会場内はほぼ撮影禁止
残念なことに撮影が可能な展示室は1つだけ。
動画撮影は禁止です。
展示方法もシンプルなので夢のクチュリエ展のような映える写真が撮りたいという人には物足りないかもしれません。
その分、シャッター音も無く、作品前でカメラやスマートフォンを構える人もいないのでスムーズかつ集中して作品の鑑賞ができました。
展覧会の内容
会場は全12章で構成されています。
最初の展示室はサンローランの誕生からディオールで最初のコレクションを手がけるまでを紹介する「0章 ある才能の誕生」から始まります。
「1章 初となるオートクチュールコレクション」ではイヴ・サンローランとして初めてのコレクションを仕様書やコレクションボードと共に紹介。
「2章 イヴ・サンローランのスタイル」ではアイコニックな作品タキシードやトレンチコートなど、今では女性のワードローブとして定着しているサンローランの普遍的なスタイルを紹介。
「3章 芸術性 刺繍とフェザー」では細かな刺繍や鳥の羽根を取り扱った職人の技が光るルックを展示。
「4章 想像上の旅」と「5章 服飾の歴史」ではサンローランが異国や歴史上の衣服をリソースとしてつくりあげたルックを紹介。
「6章 好奇心のキャビネット ジュエリー」では煌びやかなジュエリーを。
「7章 舞台芸術―グラフィックアート」と「8章 舞台芸術―テキスタイル」ではサンローランが制作した演劇やバレエ、映画などの衣装をを紹介しています。
唯一の撮影可能エリアの「9章 アーティストへのオマージュ」。この章だけは後ほど詳細をご紹介します。
「10章 花嫁たち」ではウエディングドレスを展示し、「11章 イヴ・サンローランと日本」ではサンローランと日本の関係がまとめられています。
最後の展示室は「イヴ・サンローランの生涯」という今までのサンローランの活動をダイジェストにした9分33秒の映像作品が流されて締めくくります。
9章 アーティストへのオマージュ
サンローランは尊敬する芸術家の作品を再構築してルックに取り入れていました。
こちらはゴッホの<アイリス>へのオマージュ。見事にゴッホの筆跡を刺繍により再現しています。
こちらは展覧会のメインビジュアルにも採用されているモンドリアンへのオマージュ。
ほかにもマティス、ジョルジュ・ブラック、ボナールと言ったアーティストへのオマージュしたルック合計14体が展示されています。
魅力的なグッズも多数販売
展覧会の最後には特設のグッズショップがあります。
オリジナルグッズが多数用意されており、この展覧会の目玉のひとつでもあります。
まずは展覧会公式図録。ルック110体ほか、本展出展作をカラーで紹介。
ポスター、ポストカードなどの展覧会定番アイテムも置かれていました。
個人的にはトートバッグ(大8,800円、小5,800円、アクリルキーホルダー(2,400円)などがかなりおすすめ。
イヴ・サンローランのアイテムが1万円以下で手に入ると思えば、安く感じますよね。
他にもノートやレターセットなども人気のようでした。
どんな商品がなのかは公式サイトに少し画像があるので、そちらを確認してみてください。
ショップでの購入にはチケットの半券が必要となり、1人1会計のみとなります。
購入制限のかけられたアイテムも多数ありますが、人気のアイテムは会期途中で完売が予想されるので、気になる方はお早めに足を運んでみてください。
レジは長蛇の列となっていました。
混雑状況に所要時間、混雑状況など
私は平日のお昼ちょうどくらいに行きました。平日とはいえ、結構混んでいた方だと思います。平日の昼間でこの混雑具合と思うと、週末はかなりの混雑が予想されると思います。
しかし、写真撮影できるエリアが限られているせいか流れもスムーズでとても見やすかったです。
入場してからグッズショップへ辿り着くまでの所要時間は1時間半くらい。結構ゆっくり見たとはいえ、写真がほとんど撮れない展覧会であるのにもかかわらず1時間半もかかったので結構なボリュームだったと思います。
シンプルな展示内容で丁寧にイヴ・サンローランのこれまでの活動を辿る内容でとても楽しめました。しかし、映える写真が撮りたいという方には物足りなく感じる内容かもしれませんが、イヴ・サンローランが好きな方は展覧会オリジナルグッズのクオリティが高いのでグッズ目当てでも満足度が高いような気がしました。
ということで、「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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