印象派を代表する画家クロード・モネ。
国内最多の19点に及ぶモネ作品を収蔵しているポーラ美術館で「モネ-光のなかに」が開催中です。
11点の名品を建築家・中山英之さんが手がける斬新な展示空間で紹介しています。
作品がすごいのはもちろんですが、中山さんの作り上げた展示空間がとても興味深かったです。
本記事は少し前になってしまうのですが、昨年12月に「モネ-光のなかに」に行ってきた私の感想と、どのように展示がされているか、どんな作品が見れるかなどをまとめたものになります。
※こちらで書かれている情報は2021年12月時点のものです。
展覧会概要
展覧会名 | モネ-光のなかに |
開催期間 | 2021年4月17日(土) ~ 2022年3月30日(水) ※会期中無休 |
開館時間 | 午前9時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで |
会場 | ポーラ美術館 展示室3 |
住所 | 〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 小塚山1285 |
ポーラ美術館前にはバス停があり、バスでのアクセスもしやすくなっています。
車で行く場合は隣接する大きな駐車場に止められますが有料です。(1日¥500)
入館料
大人 | 1800円 |
シニア割引(65歳以上) | 1600円 |
大学・高校生 | 1300円 |
中学校以下 | 無料 |
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者 ※1名まで | 1000円 |
ポーラ美術館では事前の日時指定予約は不要となっています。ただし15名以上の団体もしくは貸し切りバスでの来館時は事前に予約が必要になります。
また、混雑状況に応じて展示室内の人数を制限しており、所定の制限人数に達した場合は展示室入口で入室を待つ場合があるそうです。
展示内容について
ポーラ美術館が所属するモネの作品11点を、気鋭の建築家・中山英之さんが手がけた空間のなかに展示しています。
モネの作品はもちろんどれも素晴らしいのですが、不思議と落ち着いて見ていられるこの空間がこの展覧会のキモなのかなと思いました。
今回の展示会場で一番重要なのは天井だと中山さんはおっしゃっています。
天井を薄い膜で覆い、さらに天井と壁の境目を消して、展示壁の向こうまでどこまでも続いていくようにしています。
これは光のためだそうです。モネは空の下で絵を描いていた作家でした。通常の美術館の展示は絵を照らすスポットライトで足元には自分の影が落ちることになります。
しかし、掛けられている絵はどれもがたったひとつの大きな光のなかで描かれたはずで、その中に風景も、カンヴァスも、画家自身も包まれていた。
だから会場の光の質も同じようにし、絵の前に立った時、モネ自身がカンヴァスに向き合っていた瞬間に重なる体験ができるようにしたそうです。
また、壁の片面が濃い緑色をしているのは、正対する面に掛けられた額の反射を打ち消す働きを担っており、全ての絵から空の反射を打ち消すための配置を、何度も何度もシミュレーションしながら探り当てていったそうです。
そのおかげで絵の前にあるガラスの存在がまったく気になりませんでした。
他にも色々とこだわった仕掛けがいろいろあるのですが、現地でモネの作品を見ているときは不思議と全く気づきませんでした。後で解説を見て知り、とても感銘をうけました。
興味を持った方はぜひ展示空間にも注目してみてください。
続いて展示されているモネの作品もいくつかご紹介します。
作品解説はポーラ美術館のオフィシャルサイトで調べることができますのでより深く知りたい方はこちらからどうぞ。
所要時間や混雑状況、そして個人的な感想
会場自体は広くないので30分もあれば十分全作品を見ることができます。
私は日曜の午前中に行きましたが、観覧者は私以外にいない時間もあったりと、ゆっくりの見て回ることができました。
貴重なモネの作品をじっくり見る良い機会ですし、じっくりと見るための工夫が展示空間になされていて、とても居心地の良い会場でした。
ということで、「モネ-光のなかに」超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
同期間にポーラ美術館では「ロニ・ホーン展」も開催中です。こちらも素晴らしい内容ですのでぜひ合わせてチェックしてみてください。
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