「大地の芸術祭2022」に行ってきた話 5月前編 (中里、十日町、松之山エリア)

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大地の芸術祭2022に行ってきた話-5月前編 アート
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新潟県十日町市と津南町で世界的なアートの祭典「越後妻有 大地の芸術祭2022」が開催中です。

開催期間は2022年4月29日から11月13日までと半年以上もあるのですが、展示作品数は300点以上。

とても1回では見切れないので、5月に1泊2日で、8月にも1泊2日で合計2回行ってきました。

今回は時系列に見て回った作品やランチ、宿泊施設などを簡単にご紹介したいと思います。

長いので5月編、8月編それぞれ1日目、2日目に分けて合計4回分けて書いています。

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5月に行った目的

今回5月と8月にそれぞれ1回ずつ行きましたが、できるだけ混まない時期に人気の作品を見ておきたいという理由です。

会期は長いですが、フルに作品が観れるのは7月30日から9月4日まで。

ちょうど夏休み期間も重なるので一番混雑するんじゃないかと思い、5月に常設のメインどころや既に展示されている新作を見て、残りを8月にというプランでした。

実際に5月はかなり空いていて貸切状態だった作品も多く、かなり良かったです。

なのでこの5月編は、個人的に大地の芸術祭でこれだけは観ておいた方いいと思える作品中心となります。

交通手段について

交通手段についても簡単に説明させていただきます。

私は新幹線で越後湯沢駅まで行き、そこからレンタカーで会場まで向かう方法にしました。

新潟までの移動手段で新幹線を使ったのは、私は車を所有しておらず、きっと疲れるから帰りは新幹線で爆睡したいという理由からです。

あとはツアーで新幹線と宿泊施設、レンタカーをセットで予約するとお得になっていたということもあります。

ちなみに対向車とすれ違えないくらいの細い山道がかなり多いのでレンタカーの車種はコンパクトカーにした方がいいです。

行きの新幹線は東京駅7:48発→越後湯沢駅9:07着。

越後湯沢駅前でレンタカーを借りて、9:30には出発しました。

ここから見て回った順のエリアと作品を簡単にご紹介していきます。

各作品・場所ごとの滞在時間はかなり早めに見た場合なので参考まで。

中里エリア

一番初めに向かったのは大地の芸術祭、いや、新潟県の中でも屈指の人気を誇るスポット「清津峡渓谷トンネル」です。

越後湯沢駅からは一番近いエリアだと思うので、清津峡渓谷トンネルを起点に、中里エリアの屋外作品を見て回っていきました。

清津峡渓谷トンネル

10:00から見られる作品が多い中、清津峡渓谷トンネルは8:30から入場可能なので、朝一に訪れるのにおすすめです。

時期によっては事前に予約が必要なので気をつけてください。

大地の芸術祭マップ上では端っこにあたりますが、越後湯沢駅からは車で30分くらいで比較的近いです。

<N079 Tunnel of Light>マ・ヤンソン/MADアーキテクツ

こちらは第2展望台。真ん中のメタリックなカプセルは実はトイレになっています。

中からはマジックミラーのようになっていて外が丸見え。

こちらは第3展望台。壁に鏡が散りばめられています。

終点のパノラマステーション。床一面に水が張られて外の景色が反転して映し出されます。

結構空いてて、人気のパノラマステーションも人がいない状態で撮影ができました。

清津峡渓谷トンネル前にあるペリスコープにも少し立ち寄り滞在時間は30分程度。

2階では足湯も楽しめるのですが、時間がないので手で温度を確かめてすぐに退却。

1階は売店&カフェ。時間があったらここでゆっくりするのもいいですね。

中里エリアの屋外作品

清津峡渓谷を後にして、移動しながら中里エリアの屋外作品を見ていきます。

車の運転中に清津峡渓谷トンネル近くの田んぼの中には<中里かかしの里>を見ることができます。

そして運転すること15分程度で<たくさんの失われた窓のために>に着きます。

<N028 たくさんの失われた窓のために>内海昭子

小さな公園内にある作品。

妻有の自然を背景に、巨大な窓のカーテンが風で揺れているのがとてもきれいです。

滞在時間は5分程度。時間に余裕があればもっとゆっくり見ていたかった作品。

続いて向かったのは中里中学校の隣に設置されている<日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)>。

<N010 日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)>リチャード・ウィルソン

ここまでの移動時間は車で約15分。滞在時間は3分程度。

次は車で10分ほど移動して宮中ダム周辺にある<遠くと出会う場所>、<いちばん長い川>、<妻有で育つ木>を鑑賞。

<K046 遠くと出会う場所>内海昭子

空へと続く大きな梯子。たくさんの失われた窓のためにと同じ作者さんの作品です。

<N006 いちばん長い川>オル・オギュイベ

電信柱に詩が刻まれている作品です。

<N005 妻有で育つ木>ホン・スン・ド

4本の鉄柱を支えに、木がプランターごと吊られています。

鑑賞時間は3作品の合わせて15分程度でした。

続いて車で5分移動して、ミオンなかさにある屋外作品を鑑賞。

<N001 鳥たちの家>ジャウマ・ブレンサ

<N004 暖かいイメージのために-信濃川>坂口寛敏

<N003 河岸の燈籠>CLIP

ここでの滞在時間は10分程度です。

ランチは小嶋屋総本店のへぎそば

ミオン中里の作品を見終え、十日町エリアに移動します。

移動中に12時近くになったので、ランチをとることにしました。

ミオン中里からだいたい30分。

せっかく新潟にきたので、新潟の郷土料理である「へぎそば」が食べたいと思い、「小嶋屋総本店」に立ち寄りました。

お昼時で混んるかと思ったのですが、駐車場も店舗と大きく、すぐ入れました。

へぎそばは「へぎ」という器に1口分ずつを分けて盛られ、布海苔(ふのり)をつなぎに使った独特の風味と強いコシとツルツル食感が特徴のそばです。

天へぎを注文しましたが、ボリュームもたっぷりでとても美味しかったです。

滞在時間は30分程度。

十日町エリア

作品数の多い十日町エリア。

まず越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)に向かいました。

ちなみに2日目も十日町エリアには他の作品を見に戻ってくる予定です。

越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)

小嶋屋総本店から車で10分くらい。人気の場所ですが駐車場も広くて安心。

昨年リニューアルオープンし、常設作品も大幅に入れ替わっています。

流石に拠点となる場所なので、他の鑑賞者もそれなりにいました。

施設中央にあるのはレアンドロ・エルリッヒの空の池。

<T352 Palimpsest:空の池>レアンドロ・エルリッヒ

7/30〜9/4にはここで中谷 芙二子の霧の彫刻が見れます。

展示作品数は少ないですが、どれも必見レベルなので必ず立ち寄ったほうがいいスポットですね。

<T412 movements>目[me]

無数の小さな時計をムクドリの群れのように配置したインスタレーション作品。

<T411 エアリエル>ニコラ・ダロ

パラシュート布でつくられたふたつの吊り人形が機械仕掛けで動いて、台座の上でドラムセクションがリズムを奏でます。

<T415 Force>名和晃平

黒いシリコンオイルの液体が天井から糸状になって常時落下するインスタレーション作品。

<T416 16本のロープ>イリヤ&エミリア・カバコフ

16本のロープに紙切れや木片などのメモが付けられ、そのメモには自然、子供、健康、家事、愛などをめぐるさまざまな会話が書かれています。

楽しみにしていたクワクボリョウタさんの作品が破壊されてしまい展示中止に、、、。

ただ9月から観れるようです。

MonET周辺にある屋外作品も軽くチェックしておきます。

<T305 Three Travellers>原広司+アトリエ・ファイ建築研究所

<T026 火を護る螺旋の蛇>星野健司

<T304 モグラTV>開発好明

上記で紹介した作品以外の作品もどれも良いですし、グッズショップ、カフェもあるのでここだけのために新潟に来てもいいレベルの充実感。

滞在時間は約1時間。

絵本と木の実の美術館

MonETから30分くらい移動し、絵本と木の実の美術館に到着。

<T173 T426 T444 鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館>田島征三

山と山に囲まれた位置にある廃校となった小学校を絵本作家の田島征三さんが体験型の“空間絵本”美術館に変えています。

空いててとてもよかったです。

春と夏秋期間でそれぞれ美術館内の企画展内容が異なるようです。

朝から移動しっぱなしで疲れたので軽く「Hachi Cafe」で休憩。

滞在時間は40分くらい。

松之山エリア

絵本と木の実の美術館から松之山エリアへ移動します。

40分くらい山道を運転して着いた茶色い大きな建物が「越後松之山 森の学校 キョロロ」です。

十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロ

施設内は博物館のように昆虫の剥製や水槽などが展示されていたりします。

外から見える高い塔みたいな場所は中の階段で登れます。

階段も<大地、水、宇宙>という作品となっています。

一番上は展望台になっており、松之山の景色を一望できます。

ただ、階段を登るのがかなり辛いのでそれなりの覚悟が必要です。

キョロロから歩いていけるほど近い場所には美人林と呼ばれる場所があります。

樹齢約100年のブナの木が一面に生い茂り、その立ち姿があまりにも美しいことから「美人林」と呼ばれるようになったそうです。

時間に余裕があれば是非立ち寄ってみてください。

美人林にも立ち寄って滞在時間は30分くらい。美人林は結構人がいましたが、キョロロはガラガラでした。

三省ハウス

キョロロから15分くらいの場所にある三省ハウスに。

ちなみに三省ハウスは泊まることもできます。

ここでは3作品が展示されています。

<Y109 Lost Winter>レアンドロ・エルリッヒ

写真では全く良く撮れない・・・。

窓から外を覗くと、外の窓から覗き込まれるという不思議な体験のできる作品です。

<Y027 名前蔵>リンダ・コヴィット

廊下に展示された小さな陶器の器の作品。地元住民たちと制作したもので、自分や家族の名前が刻まれています。

<Y045 ラトビアから遠い日本へ>アイガルス・ビクシェ

ラトビアの家具職人が家具を制作。家具と共に撮影された写真が展示されています。

ここも空いており、ほぼ貸し切り状態でした。

滞在時間は10分。

最後の教室

三省ハウスから車で約15分。

2021年に亡くなってしまったクリスチャン・ボルタンスキーが廃校を巨大なインスタレーションに変えた作品。

個人的に現代アートに一層ハマるきっかけとなった大好きな作品です。

まずは真っ暗な体育館に入ります。足元には藁が敷き詰められ、無数の扇風機が置かれて藁の独特なニオイを感じます。

天井には無数の小さな光のライトやプロジェクターから光がランダムに壁に当てられ、怖いようで懐かしい不思議な空間。

体育館を出ると、校舎につながっています。この廊下を歩くだけでワクワク。

2階、3階の教室内も不思議なインスタレーション作品が展示されています。

こちらは2018年に新たに加えられた<Y101 影の劇場〜愉快なゆうれい達〜>

教室の壁面に骸骨やコウモリ、天使など生と死の狭間をゆく生き物たちの影が浮かび上がります。

滞在時間35分ほど。貸し切り状態でこの独特な世界観に没頭できました。

松之山温泉周辺の屋外作品

最後の教室を出るとほぼ17時になっていました。

大地の芸術祭の屋内展示作品は17時までしか見れないものがほとんどです。

本日の宿泊先に向かいつつ、17時以降も見れる屋外作品を回っていきます。

<Y011 峡谷の燈籠>CLIP

松之山温泉街入り口駐車場にある作品。

もう少し暗くなるとライトアップされるみたいです。

<Y012 メタモルフォーゼ-場の記憶-「松之山の植生を探る」>笠原由紀子+宮森はるな

峡谷の燈籠の近くにある作品。

<Y106 ブラックシンボル>サンティアゴ・シエラ

松之山温泉街の奥の高台にそびえ立っている作品。

なかなか迫力があります。

<Y068 掃天帯地-天水越の塔>山本健史

松之山温泉街から車で5分くらいの場所にある作品。

高さ8メートルもの巨大な塔に地元の土を混ぜた陶の作品を組み込んでいます。

そうこうするうちに暗くなってきたので、本日の宿「ニュー・グリーンピア津南」に向かいます。

ニュー・グリーンピア津南に宿泊

今回宿泊したのはニュー・グリーンピア津南。

場所は大地の芸術祭の中心エリアからは離れていますが、津南エリア、中里エリアへはアクセスしやすいです。

夕食、朝食共にバイキング形式ですが、夕食にはベニズワイガニが食べ放題だったりと割と豪華。

大浴場も広くて綺麗。泉質も良く、車の運転で、そして歩き疲れた足にじんわりと効いてる感じがします。

また、サウナもついているのもポイント(水風呂がないのが残念)です。

オフシーズンに新幹線とセットのツアーで申し込むととても安い印象。

気になる方はチェックしてみてください。

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この日は早めに就寝。

2日目は津南エリアにできた新しい作品から周っていきます。

2日目の記事はこちらから

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