東京都現代美術館で「デイヴィッド・ホックニー展」が開催中です。
日本での大規模な個展は27年ぶり。現存画家のオークション記録を保有しており、80歳を超える現在も新作を発表しています。
今年の夏に開催される展覧会の中でも特に注目されている一つで、ホックニーの代表作を中心に60年以上におよぶ画業をたどります。
開催前から気になっていた展覧会だったので、さっそく開催直後の週末に行ってきました。
ホックニーという画家のこれまでの活動、作品の特徴などが知れるだけでなく、iPadを使用して描いた作品や、90メートルを以上の超巨大な絵画など見所満載でした。
本記事は「デイヴィッド・ホックニー展」について、チケットなどの概要、所要時間に混雑状況、グッズ、そして個人的な感想をまとめたものとなります。
展覧会の概要
- 会期:2023年7月15日(土)〜11月5日(日)
- 休館日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10
- 開館時間:10:00〜18:00 (展示室入場は閉館の30分前まで)
- 会場: 東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
- 住所: 東京都江東区三好4-1-1
通常の開館時間は18時までとなっていますが、サマーナイトミュージアムの日(7/21、28、8/4、11、18、25)は10:00〜21:00まで開館時間が延長されます。
東京都現代美術館は最寄り駅の清澄白河から徒歩10分以上かかるので今の時期は日中に行くと、着く頃には汗だくになってしまいます。
サマーナイトミュージアムの日を活用して、涼しい時間帯に見にいくのも良いかもしれません。
チケットについて
デイビッド・ホックニー展のチケット料金は以下の通りです。
一般 | 2,300円 |
大学生・専門学校生・65歳以上 | 1,600円 |
中高生 | 1,000円 |
小中学生以下 | 無料 |
チケットは当日券、または事前にオンラインで日付指定で購入できます。
チケットの購入で当日並ぶのが嫌ならばオンラインで事前に購入するのがおすすめです。
また、デイビッド・ホックニー展が開催している同期間には「あ、共感とかじゃなくて。」という企画展も開催中。どちらの展覧会も見るなら一般だと900円もお得になる2展セット券の購入がおすすめです。
もちろんコレクション展も観れるので、セット券を購入すれば丸1日使って東京都現代美術館を楽しめます。
所要時間に混雑状況、写真撮影について
私は開催直後の土曜日のチケットを購入。10時に着くように向かいました。
当日券の販売もしていましたが、入り口にはかなりの長蛇の列。時間指定がなくなった今は朝一は並ぶのかもしれませんね。
展示室に入るまでには数分待ちましたが、中に入ればそこまで混雑はしておらず、スムーズに人は流れていました。
その要因としては写真撮影が可能なエリアが少ないからかもしれません。
展示室は3階、1階と分かれておりますが、メインとなる3階は撮影不可。1階のみが撮影可能となっています。
撮影可能な1階も携帯電話、またはタブレットのカメラのみという制限があり、動画撮影は禁止でした。
あとで紹介しますが、1階はかなり大型の作品ばかりなので写真撮影で混雑することもそんなになかった印象です。
展示作品数は127点。映像作品もいくつかありましたがそこまで長くないものが4つくらい。合計しても20分ないくらいです。会場に入ってから、出るまでの所要時間は大体1時間半くらいでした。早い人は1時間あれば十分そうです。
ちなみに展示室は結構寒いです。公式サイトにも作品保護の観点から展示室の温度を21℃前後に設定しているそうです。
ですので羽織るものを持っていくのをおすすめします。
展覧会の内容
展覧会は全8章から構成されています。60年以上も革新的な表現を展開してきたホックニー。
エッチングによる初期の作品とiPadで描いた近年の作品の対比から始まり、水や光の表現の模索。
1960年代末から始まった、ふたりの人物で画面を構成するダブルポートレート。
空間の広がりを探求して、一点透視図法から脱却。
そして近年の美しい自然とiPadといったように、ほぼ時系列に創作の歴史を振り返ることができます。
本展の公式映像でもホックニー自身が「私の人生の大半をたどることができます」といっています。
ちなみにこちらのYouTube動画は東京都現代美術館のミュージアムショップ横のスペースで見ることもできます。
写真撮影が可能なのは後半の7章、8章のみでしたので、7章、8章のみ会場の写真と一緒にご紹介していきます。
7章「春の到来、イースト・ヨークシャー」
32枚組のキャンバスによる大型の油彩画の周りに、12点のiPad作品が展示されています。
晩冬から初夏にかけて刻々と移り変わっていく自然の様相は単一の絵画のみでは表現しつくせないと思い至って、複数の絵画で構成されるシリーズとして構想されたものだそう。
iPad作品は戸外で制作され、プリドリントンとキラムのあいだを走る一本道をモティーフとしています。
展示室の壁紙も春らしいパワフルな生命力を感じるピンクになっています。
美しい春の景色の変化が360℃楽しめる空間となっています。
8章「ノルマンディーの12か月」
2019年にノルマンディーに移住したホックニー。
翌年、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的なロックダウンが続くなか、身辺の自然を変わらずひたむきと向き合い、全長90メートルもの大作<ノルマンディーの12か月>に挑みました。
絵巻物のように周回するかたちで展示され、作品を鑑賞していくと景色の中に入り込んでいくような体験ができます。
また、この展示室の最後のはホックニーがiPadでどのように描いているのかをアニメーションで観察できるようになっています。
展覧会の会場では7章、8章のみが撮影可能となっていますが、会場の外にもホックニーと一緒に壁にかかった花の絵を見れるような構図の写真が取れるフォトスポットもあります。
この作品<2022年6月25日、(額に入った)花を見る>の実物はもちろん会場で見ることができます。
グッズ売り場は会場内に設置
ホックニー展のグッズは展覧会場内の最後に設置されております。
展覧会のチケットがないとグッズショップには入れず、再入場もできないので注意が必要です。
ショップ内も撮影禁止なのですが、図録をはじめ、ポスターやポストカード、トートバッグやTシャツなどのアパレルなど定番グッズから、夏にぴったりなうちわなどさまざまなグッズが販売されていました。
展覧会を見た感想
現存画家のオークション記録を保有しており、80歳を超える現在も新作を発表し続けるホックニー。日本では27年ぶりの大規模な個展で、代表作を中心に60年以上に及ぶ画業がたどれます。
全8章で構成されており、それぞれの時代での表現方法の移り変わりがわかり、後半ではダイナミックな作品と展示空間が広がりとても楽しめました。
作品数は127点と少なくはありませんが、1時間ちょっとで見れるのも良かったです。撮影ポイントは少なめですが、映える写真もしっかり撮れるので若い人も楽しめる展覧会なのではないでしょうか。
ということで、「デイヴィッド・ホックニー展」の超個人的なオススメ度は…。
★★★★☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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