東京湾に浮かぶ無人島「猿島」を会場に、暗闇の中で感覚を研ぎ澄ませて自然とアート作品の数々に触れる芸術祭「SENSE ISLAND(センスアイランド) 感覚の島 暗闇の美術島2021」が開催中です。
2019年秋以来、2度目の開催。スマートフォンを封印して、暗く静かな夜の猿島を巡ります。今回は「音」をテーマに13名のアーティストの作品が島内に展示されています。
2019年のSENSE ISLANDには行けておりませんでしたが、猿島自体は何度か訪れたことはありました。都内から電車で気軽に行ける非現実的な空間で、とても好きな場所です。その猿島が舞台に芸術祭、しかも夜の猿島を散策できると聞いてとても興味を持って、行ってきました。
夜の猿島でアート作品を鑑賞するというのは、この芸術祭でなければ体験できない特別なものでした。散策中はスマートフォンにも触れられないため、いつも以上に作品や空間に没頭できるものよかったです。
スマートフォンを封印し、ほとんどが写真撮影不可ということでSNSではどういう芸術祭なのかの情報もまだ少ないと思いますので、本記事では私自身の感想と全体の流れや所要時間などをざっくりとまとめています。
開催概要
イベント名 | Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021 アートを通して体感する猿島とその自然 |
会期 | 2022年1月22日(土)~3月6日(日) 会期中の金土日及び祝日と2月10日(木) 22日間 |
会場 | 猿島一帯 |
住所 | 神奈川県横須賀市猿島1番 |
会場時間 | 16:50〜21:00 |
入場料(チケット)について
チケットには猿島までの往復乗船料、入島料、観覧料を含みます。事前に公式オンラインサイトより日時指定予約の上、チケット購入が必要となります。
- 大人 (高校生以上)3,500円 ※横須賀市民は2500円
- 小・中学生 1,500円 ※横須賀市民は1000円
小学生未満は無料、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と付添人1名までは無料です。尚、鑑賞無料の方もオンライン日時指定予約が必要となります。
出港時間について
三笠桟橋からの出港時間は以下の4便から選べます。それぞれの便には帰りの船の時間も指定されています。
往路(三笠桟橋発) | 復路(猿島発) | |
1便目 | 16:50 | 18:30 |
2便目 | 17:35 | 19:15 |
3便目 | 18:15 | 20:00 |
4便目(三笠桟橋19:00発)も用意されていたようですが、新型コロナウイルス感染予防対策のため、販売されていないようです。ちなみに指定の帰りの便に乗船できなかった場合は次の便に乗船できるようです。
イベント当日の流れ
ここから先はチケットをオンラインサイトで購入後、どのように猿島へ移動して、どのタイミングでスマートフォンを封印し、夜の猿島で作品を鑑賞していくのかを簡単にまとめています。
三笠桟橋(三笠ターミナル/猿島ビジターセンター)で受付
予約した出港時間の15分前までに、三笠桟橋の(三笠ターミナル/猿島ビジターセンター)で受付をします。三笠桟橋は横須賀中央駅から京急線「横須賀中央駅」から徒歩約15分。周囲に有料駐車場もあります。
三笠ターミナルに着いたら、チケット購入時に発行されたQRコードを提示し、パンフレットとステッカー、帰りの便の案内の書かれたチラシを受け取ります。こちらが乗船券代わりになるようです。
ちなみに三笠ターミナルに早めに着いてもベンチがあったり、猿島の情報などが展示されているので飽きません。
三笠桟橋を出港
出港時間の5分前になると、乗船できるようになります。検温して受付でもらったパンフレットなどを提示して乗船します。
私は17:35発の便に乗船。まだ明るいので島を巡る時にはちゃんと暗くなるのかちょっと心配。
私の便に乗船していたのは30〜40人くらいだったと思います。船は小さいですが1階、2階に分かれて乗船できて、外席でなければそこまで寒くもなく割と快適です。
後ろを振り返ると夕陽がとても綺麗でした。出港してから10分程度で猿島に着きます。
猿島に上陸。受付にてスマホを封印
上陸すると大きな看板に出迎えられます。ついさっきまで明るかったのに結構暗くなりました。
桟橋は足元が見やすいように少しライトアップがされています。
山の方を見ると、レーザーが出てるのが見えます。この時点でワクワク度はMAX。
浜辺には作品が展示されていますが、後で鑑賞する時間があるということで先に進むことを促されます。
進むとボードデッキに着きます。ここでトイレに行っておかないと、この先はないので必ず済ませておきましょう。ちなみにロッカーなど、荷物を預けるところもありません。勾配のきつい場所も歩いたりするので余計な荷物は持って行かない方がいいと思います。
ボードデッキを上がり、管理棟まで進むと、この時間帯に参加する人を2組(1組だいたい20人くらい)に別け、封筒を渡されてその中にスマートフォンを入れて封をし、割印をしてもらいます。もちろん緊急事態時は封を開けて、封筒に記載された番号に掛けてくださいということでした。
スマートフォンを封印したらグループごとに注意事項などの説明を受けてから、途中まで作品見学をしていきます。
猿島を散策
夜の猿島は本当に真っ暗で静かです。
グループで「愛のトンネル」前まで移動すると、ペンライトを渡されて個別行動となります。
個別行動とはなりますが、順路はほぼ決まっており、順番に作品を見ていきます。
音声ガイドなどはなく、パンフレットにも特に解説などはないので若干難しいと感じるかもしれませんが、作品近くのスタッフに質問すると気軽に答えてもらえたりもしました。
撮影ができないので、作品の説明はここではしません。どんな作品があるかは公式のインスタグラムアカウントで発信しているのでそちらを見るのもおすすめです。
猿島は作品以外に照明がほとんどないため、足元もかなり暗く、舗装されていない場所も多いので、歩きやすい靴を履いて行ったほうがいいと思います。しかし、暗さのおかげか、夜空には星がたくさん見えてとても綺麗でした。
そして、もう一つ注意が必要なのは夜の猿島はかなり寒いということです。マフラー、手袋、カイロなどしっかり防寒して行くことをおすすめします。
ぐるっと島を一周して、管理棟まで戻るとペンライトを返却。ここまで戻ると封筒に入れていたスマートフォンを取り出すことができるようになります。帰りの便の時間まで、浜辺にある作品を見に行きます。
撮影可能エリアの作品
砂浜のエリアにはたくさんのガラス管が。こちらの作品はNatura Machina(筧康明+MIkhail Mansion+Kuan-Ju Wu)の<Soundform No.2>という作品です。
レイケ管という、熱エネルギーが音響エネルギーに変換される際に発生する音を利用したインスタレーション作品。ガラス管の中の電熱線が熱と光を発すると、熱が管内に冷気を取り込み、振動と共に音を出しているそうです。
海面を見ると、山からの光線が放たれていて、七色に照らされています。この作品はこの芸術祭のプロデューサーでもある齋藤精一さん(Panoramatiks)の<JIKU #004_v2022 SARUSHIMA>。
映えるポイントなのか人気の撮影場所になっていました。かなり強い光で、複数の鑑賞者が光の下に入っているのを見ると、UFOに連れ去られているシーンを連想させます。
三笠桟橋へ帰船
浜辺の作品を鑑賞していると、帰りの船が到着するという放送が流れ、桟橋に向かいます。
三笠桟橋を出港してから、猿島の出港時間まで1時間45分でしたが、島を一周ぐるっと見学してちょうどいい時間でした。
三笠桟橋に帰港すると、三笠ターミナルはもう閉まっていますので真っ直ぐ帰ります。
ドブ板通りで夕食と思っていましたが、この時期はほとんどのお店が20時閉店だったのでサクッとラーメンを食べて帰宅しました。
冷えた身体にラーメンが沁みました。
「SENSE ISLAND感覚の島」の感想
夜の猿島に上陸する貴重な機会かつ、スマートフォンを封印して、暗く静かな夜の猿島に設置されたアート作品を鑑賞することで五感をかなり刺激されました。ただし、寒さと足元の悪さには注意が必要です。
あとイベントとは関係ないですが、帰りに夜の横須賀をもう少し満喫できればよかったなぁと・・・こればかりは仕方ないですが。
ということで、「SENSE ISLAND感覚の島」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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