東京国立博物館 表慶館で開催中の「浮世絵現代 UKIYO-E IN PLAY」展は、江戸時代に花開いた浮世絵の伝統木版画技術を、現代のアーティストが自由な発想で再解釈した最新の浮世絵を一堂に集めた意欲作です。
国内外の漫画家や画家、デザイナーら総勢約85名が、アダチ版画研究所の彫師・摺師とコラボレーションし、新たな木版画の可能性を追求しています。
本記事では「浮世絵現代 UKIYO-E IN PLAY」展についてアクセスやチケットやアクセスなどの概要から、所要時間や混雑状況、販売されているグッズ、そして個人的な感想をまとめています。
展覧会の概要
会期 | 2025年4月22日(火)〜6月15日(日) |
休館日 | 月曜日、5月7日(水) ※ただし、4月28日(月)、5月5日(月祝)は開館 |
開館時間 | 9:30〜17:00 ※毎週金・土、5月4日(日祝)、5日(月祝)は午後20:00まで開館 ※入館は閉館の30分前まで |
会場 | 東京都区立博物館 表慶館 (東京都台東区上野公園13-9) |
アクセス | JR上野駅公園口より徒歩10分 東京メトロ銀座線・日比谷線 上野駅より徒歩15分 |
チケットについて

入場料は以下の通りです。
- 一般:1,400円
- 大学生:700円
- 70歳以上:400円
- 高校生以下・障害者とその介護者1名:無料
なお、本展は事前予約不要です。
事前で公式オンラインチケットサイトや各種プレイガイドで購入してもよいですし、当日窓口でも購入可能となっています。
ただし、土日祝日は窓口での購入は多少並ぶことが想定されるため、事前にチケットを購入しておくことをおすすめします。
混雑状況や所要時間

私はゴールデンウィーク期間の祝日朝一番に訪れました。
東京国立博物館のエントランスには並びはあったものの、表慶館には並びはなく、会場内も混雑しておらず、ゆっくり鑑賞できます。

会場内は写真撮影が可能です。ただし、動画撮影やフラッシュや三脚の使用は不可となります。
アーティストがどのように浮世絵と向き合ったのかを紹介する映像がいくつか展示されておりますが、ほとんど鑑賞しても所要時間は約1時間半くらいでした。

サクサク鑑賞する人なら1時間、ゆっくり回る人でも2時間くらいかと思います。
展覧会の内容

本展は、伝統木版画を受け継ぎつつ現代の感性で再解釈した全5章構成。
漫画家によるユーモラスな絵師役から、北斎のデザインを現代に蘇らせる試み、多ジャンルの作家による実験的な木版画、国際的なアーティストとのコラボレーションによる新作、そして次代への技術継承を担うアダチ伝統木版画技術保存財団の取り組みまで、多彩な木版画の可能性を体系的に紹介しています。
各章を巡りながら、伝統と革新が響き合う木版画の「いま」をぜひご体感ください。
第1章 漫画往還

浮世絵と漫画は出版システムや表現における親和性が高く、本章では石ノ森章太郎や水木しげる、楳図かずお、安野モヨコら著名漫画家が彫師・摺師と分業で制作した“現代の浮世絵”を展示。

江戸の絵師へのリスペクトと遊び心が同居する作品群です。







第2章 北斎讃歌

1986年に米国ボストン美術館で発見された『北斎模様画譜』の版木復刻を礎に、北斎の大胆かつ緻密なデザイン感覚を現代デザイナーが再解釈。

素材・技法の特性を生かしつつ北斎のエッセンスを泳がせた作品を並べます。



第3章 模索と実験

近代以降縮小した木版画の世界で、1970年代から“現代の絵師”探しが始動。

田中一光、和田誠、黒川紀章、靉嘔ら多ジャンルのクリエイターが彫師・摺師と協働し、伝統の枠を超える実験的作品を生み出しました。






第4章 現代の絵師たち

最も広い展示スペースを割く章。



2010年代以降、アダチ伝統木版画技術保存財団の「国際創造プロジェクト」に招聘された世界中のアーティスト85名が、彫師・摺師と共作した新作を一堂に。
















現世(うきよ)を見つめる現代作家の多彩な表現をたっぷり堪能できます。















4章の途中にある吹き抜けのエリアでは、木版画の制作工程や使用道具などの展示もあります。



第5章 継承と発展

現在日本に約50名しかいない伝統木版画の彫師・摺師育成を目的に1994年設立のアダチ伝統木版画技術保存財団。
30年の活動の中で同財団が企画・監修した作品を通じて、技術継承の意義と未来への展望を示します。


ビートたけしの作品もこの章で紹介されています。

特設のグッズショップにも注目

展示の最後には特設のグッズショップがあります。
本展の図録はもちろん、浮世絵モチーフの絵はがきや文房具、Tシャツ、アクセサリーなどバラエティ豊かなオリジナルグッズが揃っています。



来館記念やギフトにもぴったりです。
展覧会の感想

「浮世絵現代」展は、伝統木版画を受け継ぎながらも、現代アーティストの自由な発想が息づく非常に“今”らしい浮世絵の世界を体感できる貴重な機会でした。
今後も浮世絵の新たな展開に期待したいです。
ということで、「浮世絵現代」展の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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