2024年6月1日、渋谷にオープンした新しい美術館「UESHIMA MUSEUM」。
事業家・投資家である植島幹九郎が収集した現代アートのコレクション「UESHIMA COLLECTION」の一般公開を目的に作られました。
渋谷駅ハチ公口からでも徒歩10分程度でいける良アクセスの場所にある同館では、670点にも及ぶ現代アートコレクションの一部を展示。
オラファー・エリアソンにシアスター・ゲイツ、ゲルハルト・リヒターといった海外のアーティストから、塩田千春、名和晃平、村上隆、杉本博司などの国際的に活躍する日本人アーティストなど、多種多様な作品が並びます。
アートファンが楽しめるのはもちろん、現代アートにまだ馴染みのない方でも好みの作家や作品と出会える機会になるかもしれません。
本記事では「UESHIMA MUSEUM」について、アクセスやチケットなどの概要に、実際の展示内容、所要時間や混雑状況、そして個人的な感想をまとめています。
これから「UESHIMA MUSEUM」に行こうと検討している方の参考になれば幸いです。
「UESHIMA MUSEUM」の概要
2024年6月1日(土)にオープンした「UESHIMA MUSEUM」では現在オープニング展が開催。
概要は以下になります。
展覧会名 | 「UESHIMA MUSEUM オープニング展」 |
開催期間 | 2024年6月1日(土)〜2024年12月末 |
開催時間 (事前予約制) | 11:00〜17:00(最終入場16:00) ※3F、4Fは土曜日のみ公開 |
休館日 | 月曜、日曜、祝日 |
会場 | UESHIMA MUSEUM |
住所 | 東京都渋谷区渋谷一丁目21番18号 渋谷教育学園 植島タワー |
UESHIMA MUSEUMは渋谷教育学園の敷地内にあった建物を「渋谷教育学園 植島タワー」としてリノベーションして開館。
渋谷駅から最短で徒歩5分。ハチ公口からでも10分かからない程度とかなりの好立地にあります。
渋谷に出るついでに立ち寄ったり、MIYASHITA PARKとも近いのでデートに使うのもよさそうです。
入場券・チケットについて
入場料は以下になります。
- 一般 1500円
- 高校生・中学生 1000円
- 小学生以下 無料
UESHIMA MUSEUMは事前予約制となります。あらかじめ公式サイトより来場者日時のチケットを購入する必要があります。
特に日曜、祝日は営業していなく3階、4階が土曜日しか公開されていないということもあるので、土曜日の枠は早め完売してしまいそうです。
ちなみに現段階では音声ガイドの用意はありません。しかし作品ごとにキャプションがしっかりついているのと、公式サイトでもコレクションされている作品の解説をいくつかは見ることができるようになっています。
建物について
UESHIMA MUSEUMは植島幹九郎の出身校である渋谷教育学園の敷地内にあります。建物自体はブリティッシュ・スクール・イン・東京が2023年8月まで利用していた建物を「渋谷教育学園 植島タワー」としてリノベーションして開館しました。
建築はOKB+tan.設計室+義山建築設計事務所によるもの。実際に学校だった建物の構造や特性を観察し良い個性を引き出すことと、コレクションに相応しい体験と空間を探すことが空間デザインのテーマだったそうです。
地下1階から6階までの全7フロアと、階段や渡り廊下だった空間までがうまく展示室として生まれ変わっています。
ロッカーやトイレについて
ロッカーは会場入り口に用意されています。狭いスペースの展示室も多いため、大きめな荷物を持っている方はロッカーの利用をしたほうがよいです。
元々学校だったこともあり、トイレはだいたい各階にあったような気がします。ショップやカフェなどはない代わりに飲み物の自動販売機も用意されていました。
所要時間や混雑状況
私は開館初日の15時の枠を予約していきました。15時前後は流石に混んでいて少し入り口では並びもありましたが、1階、2階以外のフロアは割と空いていてとても見やすかったです。
ちなみに全作品写真撮影が可能。動画撮影もOKでした。
地下1階から5階まで約70作品を見て、美術館を出るまでの所要時間はだいたい1時間でした。作品全てに解説がついているのでしっかり全部読み込見たいという人は2時間くらいはかかると思います。
会場の様子
予約時間になりましたら、チケット購入時に届いたメールのQRコードを受付で見せて入場します。入場時には作品リストをもらえます。
各展示室に入るには展示室入り口のドア付近にQRコードリーダーがついていて、そこに自身のQRコードを読み取らせてドアを開けるようになっています。
各回ごとにQRコードをスマートフォンに呼び出す手間がちょっとめんどくさかったです。
美術館は地下一階から階ごとにテーマが設けられ、テーマに沿った商品が展示されています。
それでは実際にここから写真を中心にどんな作品が展示されているのか紹介していきます。
Instagramで展示されている作品をまとめてリールにして投稿しているのでそちらもぜひご覧になってください。
1F
エントランスを入ると名和晃平の作品が来場者を出迎えてくれます。
左側にはニコラス・パーティーのテーブルと、さまざまなアーティストの作品集が棚に並んでいました。
早速QRコードを読み込ませて展示室に入るとミカ・タジマの大型作品が3点。
次の部屋には岡崎乾二郎の作品が展示されています。
フロアの移動は階段とエレベーターがありますが、階段で行くと各フロアとの踊り場には杉本博司の写真作品が展示されています。
杉本博司のさまざまなシリーズの写真作品が見れるのでお見逃しなく。
B1
元々体育館だったというB1。「絵画における抽象ーその開拓精神」をテーマとした作品が展示されています。
ゲルハルト・リヒター
ジャデ・ファドジュティミ
カタリーナ・グロッセ
ミシェック・マザンヴ
オスカー・ムリーリョ
ローレン・クイン
イケムラ・レイコ
ベルナール・フリズ
アニー・モリス
といった世代を超えたアーティストたちの開拓精神を見ることができます。
2F
メインのフロアと言ってもいいくらい見応えがあったのは2Fでした。「同時代の表現、個の表現」というテーマで、国際的に活躍するアーティストたちそれぞれの世界観が広がる部屋が続いています。
ライアン・ガンダー
オラファー・エリアソン
池田亮司
ゲルハルト・リヒター
アンドレアス・グルスキー
トーマス・ルフ
チームラボ
名和晃平
塩田千春
村上隆
トレイシー・エミン、ルイーズ・ブルジョワ
ダン・フレヴィン
ミカ・タジマ
シアスター・ゲイツ
3F
3Fは「女性画家のまなざし」がテーマとなっています。
今津景
今井麗
近藤亜樹
津上みゆき
工藤麻紀子
といった世代の近い日本人女性作家の絵画が展示されています。
4F
「変わるもの、消えゆくもの」がテーマとなっています。
さわひらきの映像作品からはじまり
宮永愛子のナフタリンで作られた作品
三嶋りつ惠のガラス作品
宮島達男のLEDカウンターによる作品などが展示されています。
5F
5Fでは「松本陽子の絵画」がテーマとなっており、松本陽子の作品を紹介しています。
5点の中型・大型作品が並んでいます。
UESHIMA MUSEUMに行った感想
アクセスしやすい渋谷にできた新しい美術館「UESHIMA MUSEUM」。
コンパクトな作りの美術館ではありますが、現代アートのコレクション「UESHIMA COLLECTION」のなかから選りすぐりの作家・作品が見れる、まるで幕の内弁当のような楽しさ、嬉しさがありました。
アート好きはもちろん、アート初心者の方でも興味を持てる作家や作品と出会える場所になるのではないでしょうか。
ということで、「UESHIMA MUSEUM」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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