千葉市美術館で動物の彫刻作品で知られる三沢厚彦の個展「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions(アニマルズ/マルチ・ディメンションズ)」が開幕中です。
動物を樟で彫り、油絵具で彩色する「ANIMALS」シリーズで知られる日本を代表する彫刻家「三沢厚彦」。丸の内ストリートギャラリーで展示されているクマの彫刻や、海洋堂とのソフビフィギュア作品など個人的にも好きな作家の1人です。
その三沢さんの活動が振り返れる展覧会で、ちょうど千葉市美術館にも行ってみたかったということでさっそく行ってきました。
本記事では「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」についてチケットやアクセスなどの概要、混雑状況や所要時間、オリジナルグッズなどの情報と個人的な感想をまとめたものになります。
「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」の概要
- 展覧会名: 三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions
- 会期:2023年6月10日〜9月10日
- 開館時間:10:00〜18:00(土日は〜20:00)
- 休館日: 6月12日、19日、26日、7月3日、10日、18日、8月7日、21日、9月4日
- 観覧料:一般 1200円 / 大学生700円 / 小・中学生、高校生 無料 ※会期中2回目以降、または土日18:00以降は観覧料が半額
- 会場:千葉市美術館
- 住所: 千葉市中央区中央3-10-8
千葉市美術館は東京駅からだいたい1時間。遠いようで意外と近いです。
地下3階、地上12階建ての珍しいビル型の美術館になっています。
美術館に入ろうと外側を周っていると三沢さんの白いライオンの彫刻が出迎えてくれます。
展覧会の内容
ビル型の美術館。8階に受付があるということでエレベーターで8階に向かいます。
1階エレベーターホールには早速クマの彫刻が置かれていました。
8階に上がりチケットを購入し、展示室に向かいます。
展示室の前のロビーにもシロクマの彫刻
パンダの彫刻
キメラの絵画作品が展示されています。
8階の展示室はしばらく撮影禁止エリアが続きます。
小さな鳥の彫刻に囲まれたライオン、巨大なゾウ、神秘的なヘラジカなど見所満載。
8階はこのクマの展示エリアから撮影可能になります。
大小さまざまなクマの絵画に
彫刻作品が並んでいます。
土台を見ると、1本の木から掘り出されているのがよくわかりますね。
荒々しくも繊細な表面。
コロンと丸みがありながらも、野生を感じるフォルムに、樟と油絵の具の混ざったような香りが動物たちがもつ生の感覚を呼び起こします。
三沢さんの作品には目の色が非対称の「オッドアイ」になっているものが多く見られます。
これは不確かですが、左右の目それぞれで別の世界を見ていて、彫刻作品を基準として2つの世界が混じり合っている的な意味だった気がします。
転がっているクマの絵を見ながらこの部屋を後にすると。トラの彫刻と大小の絵画や小さなセラミックで作られた彫刻作品が並ぶ部屋に続きます。
セラミックの作品は樟と違った良さがありますね。
トラの隣には小さなネコの彫刻。
お尻もリアル。
8階の最後は大きな絵画作品<アニマルハウス カカオの森>と、三沢さんのインタビュー映像が流されています。
ロビーから階段で7階に移動します。
7階の展示作品はすべて撮影禁止になります。
7階では神奈川の海岸で拾ったものを使用して作った「コロイドトンプ」シリーズの紹介から始まります。
また7階には「中庭部屋」という三沢さんが滞在制作を行う場所を展示室内にも設けられています。
この部屋では会期中、三沢さんが新作の制作や作品の補修を行うほか、音楽家の山本精一によるライブイベントも予定されています。
ほかには千葉市美術館の収蔵作品である長谷川潔の<水浴の少女と魚>と三沢のコラボレーションや、キメラや麒麟、ユニコーンなどの空想上の動物たちの作品を見ることができます。
企画展示室以外にも作品が点在
テーマが「Multi-dimensions」(多次元)となっている今回の企画展ですが、企画展示室以外も会場となっているのが見所でもあります。
1階にあるネオ・ルネサンス様式の旧川崎銀行千葉支店を保存した「さや堂ホール」にはペガサスの彫刻作品が展示されています。
同空間には舟越桂の<青い体を船がゆく>や杉戸洋の<おほしさま>などの絵画も展示されていてお互いの作品が共鳴しているようです。
そのほかには5階のEVホールにはミミズク、常設展示室にはカエルとセミ。
4階びじゅつライブラリーにはヒョウにリスといった作品が展示されています。
どこに作品が展示されているのかを宝探しのように見つけるのが楽しかったです。
ミュージアムショップではグッズも販売
一階にはミュージアムショップがあり、三沢厚彦さんのグッズが多数販売されています。
図録は予約販売中でした。予約特典は三沢さんのサイン入り。
リトグラフが何点か販売されていて、正直かなり欲しくて悩みました。
これは話題になった海洋堂が手がけたソフビフィギュアです。
第一弾のクマと二弾のトラが全種類置かれていました。
こちらも欲しくなる、、、。
もちろんポストカードやTシャツなどのアパレルといった定番グッズも多数置かれています。
どのグッズも完成度が高いのでついつい買いすぎてしまうのに注意が必要です。
11階のレストランで限定メニューも楽しめる
千葉市美術館の11階にはレストラン「優雅亭 盛山」があります。
三沢厚彦展の会期中はANIMALSバージョンの「特製大人様ランチ」が楽しめます。
いろいろな味が一度に楽しめ、ボリューム満点。デザートのプリンアラモードまでついて2200円です。
11階からの眺めも抜群なのでぜひ利用してみてください。
所要時間と混雑状況、そして個人的な感想
千葉市美術館に入館してから退館するまでの時間はランチ時間を含めて3時間。
企画展示室の作品を見るだけなら1時間くらいですが、色々なところに展示している作品を全て見ると1時間半から2時間はかかると思います。
私が訪れたのは日曜の昼前でしたが、そこまで混んでいなくとても見やすかったです。
三沢さんの手がけた動物の彫刻作品はもちろん、「コロイドトンプ」シリーズなど1990年代初期の未発表作から最新作まで200点を超える作品が見れます。さらに美術館全体が展示会場となっていて、どこに展示されているかをまるで野生動物を探すかのように美術館内を周るのもとても楽しい仕掛けでした。
ということで、「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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