東京・六本木の国立新美術館で開催している「庵野秀明展」に行ってきました。
この展覧会は、アニメ「エヴァンゲリオン」や映画「シン・ゴジラ」などで監督を務めた庵野さんの創作活動の原点となったアニメや特撮作品の貴重な原画やミニチュア、アマチュア時代からの直筆のメモやイラストなどの制作資料、そして監督・プロデューサーとして活躍する最新の仕事に迫る展覧会です。
事前に聞いていた噂ではかなりの展示量で2時間でも回り切れないということでしたが、噂通りのとんでもない展示の数でした。3時間くらいかけてゆっくり見るのがおすすめです。
また、事前に庵野さんの作品についてのある程度は知識が必要なのかと心配してましたが、そこまで予習しなくても大丈夫だと思います。私自身もエヴァンゲリオンの全作品とシン・ゴジラを見てるくらいでそこまで詳しくなかったのですが、十分楽しめました。
本記事は「庵野秀明展」のチケット、混雑状況や所要時間、そしてグッズなどの情報を含めた、私の感想をまとめたものになります。
これから行こうとしている人の参考になれば幸いです。
展覧会の概要
展覧会名 | 庵野秀明展 |
会期 | 2021年10月1日(金)~12月19日(日) |
休館日 | 毎週火曜日 ※ただし11月23日(火・祝)は開館 |
開館時間 | 10:00-18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
会場 | 国立新美術館 企画展示室1E |
住所 | 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 |
会期中に一部、展示替えを予定しているそうです。
国立新美術館での会期は12月19日(日)までですが、全国巡回が予定されています。
- 2022年2月14日(月)〜4月3日(日)大分県立美術館
- 2022年4月16日(土)~6月19日(日)あべのハルカス美術館
- 2022年7月8日(金)~9月4日(日)山口県立美術館
※上記以降も、追加巡回を順次調整中。
チケットについて
チケットは事前予約制(日時指定券)を導入しています。当日券の販売もありますが来場時にすでに予定枚数が終了してる場合もあるため、事前に購入することをおすすめします。
チケットの販売スケジュール
また、チケットの販売スケジュールも5期分に分かれており、それぞれ販売開始日が設けられています。
- 第1期分(10月1日(金)~10月11日(月)) 9月23日(木・祝)午前10時~ 販売
- 第2期分(10月13日(水)~10月31日(日)) 10月9日(土)午前10時~ 販売
- 第3期分(11月1日(月)~11月23日(火・祝))10月23日(土)午前10時~ 販売
- 第4期分(11月24日(水)~12月12日(日)) 11月13日(土)午前10時~ 販売
- 第5期分(12月13日(月)~12月19日(日)) 12月4日(土)午前10時~ 販売
チケットの時間帯は30分で区切られています。
ちなみに第1期の土日分は気づいたらほとんど完売していました。土日祝に行こうと考えている方はお早めに。
日時指定券予約サイト
日時指定券はローチケ、日テレゼロチケ、あさチケで購入が可能。購入後はコンビニエンスストアで発券する必要があります。
チケットについての詳細は公式サイトをご覧ください。
音声ガイドについて
音声ガイドの貸し出し(有料)は第1期分(10月1日(金)~10月11日(月))では行っておりませんでした。第2期(10月13日~10月31日)以降に関しては、詳細が決定し次第、公式サイトなどでお知らせするそうです。
展覧会の内容が内容なだけに、豪華声優陣が出演するのでは?と期待してしまいますよね。
展覧会場の状況について
ロッカーやトイレなど
国立新美術館内にはトイレ、ロッカーがあります。
ただし、展覧会場内にはトイレのみ。そして再入場はできません。
グッズショップも展覧会場内最後にあります。財布をロッカーに入れてしまったので買いたくても買えないなんてことがないよう。
ちなみに先にグッズショップで買い物をしてから、展覧会場をゆっくり見てまわるということもできませんのでご注意を。
並びや混雑状況は
私は日曜の16:30の回を予約。会場には16:20頃に付きましたが、すでに16:30の回の人たちで長い列が出来ていました。だいたい50人くらいはいたと思います。
16:30になると入場開始。混雑緩和のため、数人ずつ入場していきます。結構並んでたのでかなり待つかなと思ってましたが、10分くらいで入場できました。
会場内にももちろん人は多かったですが、人の流れはスムーズで展示を見るのにそこまでストレスを感じなかったです。
人気の展示には人だかりができていましたが、順番を守って鑑賞するような流れができており、お客さんのマナーが良いなという印象でした。
一部展示物を除いては撮影可能
庵野秀明展では一部の展示物を除いては撮影が可能です。
撮影不可な展示物には撮影不可のマークがついていますが、かなり作品が多くて埋もれてることもあるのでうっかり撮影してしまわないように注意が必要です。
また、細かな描写や文字も多いので近づいてみる展示物が多い分、他の観覧者が入らないように撮影するのはかなり困難な印象です。
私は入場時間が遅く、観覧時間が全然足りなかったので、とりあえず写真を撮って細かい文字などは後から写真で見るというテクニック(?)を駆使しました。
庵野秀明展の展示内容
ここからは庵野秀明展の展示内容について簡単にご紹介させていただきます。
ほぼ時系列に5章に分けて展示されており、庵野さんはどのようにして作品を手がけ、現在のようになっていったのかがとてもわかりやすかったです。
第1章 原点、或いは呪縛
庵野さんが幼少期から大学時代まで傾倒し、現在も敬愛が続いているアニメ、特撮、漫画作品の面白さが別角度からも伝わればと、立体造形物や原画をはじめ、制作資料や関連資料が展示されています。
これらが庵野さんの創作作業の原点であり、庵野さんの感性をつくったものです。
第2章 夢中、或いは我儘
第2章では庵野さんのアマチュア時代から、新世紀エヴァンゲリオン製作時までの軌跡を、現存する様々な関連資料で可能な限り紹介。ここのボリュームがえげつない。
中学時代の油彩画から始まり
自主制作8ミリフィルム映像にペーパーアニメ。
そしてプロのアニメーターとしてステップアップしていく軌跡を追っていくことができます。
手塚治虫さんとの写真も。
ジブリ好きの私は「風の谷のナウシカ」で巨神兵のあの名シーンの下書きなどを見れたのが感動的でした。
初の商業作品監督となる「トップをねらえ!」
「ふしぎの海のナディア」で総監督を務め、さらに大きな評価を得る存在に。
エヴァンゲリオンの資料が出てくると人の密集度が一気に高くなった気がします。
第3章 挑戦、或いは遭遇
実写映画の制作開始から、エヴァンゲリオンシリーズの主人公である碇シンジの設定年齢と同じ14年の歳月を掛けてシリーズを完結させた最新作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(2021)までを、直筆資料や作品制作の中核を担ったスタッフによる作画資料などで紹介。
民生用の小型ビデオカメラによるゲリラ撮影的手法で、現実を斬新なアングルやカット割で切り取り、実写映画にも新風を吹き込んだ「ラブ&ポップ」(1998)。
庵野さんの故郷・宇部を舞台に、心揺れる女性とそれを見守る男との関係を寓意溢れる映像で描きぬいた「式日」(2000)。
アニメと実写の表現を融合させた混沌とした映像表現を目指した「キューティーハニー」(2004)。
ゴジラシリーズとしては過去最高の興行収入82億を超す大ヒットとなった「シン・ゴジラ」(2016)。
そして「エヴァンゲリオン新劇場版」のエリアに。
話題の第3村の模型も展示されています。
第4章 憧憬、そして再生
少年時代から憧れ、傾注してきた「ウルトラマン」「仮面ライダー」の新作映画の制作に現在関わっている庵野さん。ここではこれから公開を控えるその2作品の模型や資料が展示されています。
カラータイマーを付けない「シン・ウルトラマン」のウルトラマン。
そしてシン・仮面ライダーのマスク。
第5章 感謝、そして報恩
庵野さんがアニメ・特撮文化を引き継ぎ、次世代に渡す、感謝を込めた報恩と呼べる活動を紹介。
最後に「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」のフィギュアと庵野さんのコメント。
グッズショップについて
グッズショップでは庵野秀明展のオリジナルグッズが販売されています。
また、第1章で展示されていた漫画や庵野作品のDVDなどの関連アイテムも多数販売しておりました。
ロゴの入った100円のショッパーが欲しかったのですが時間が無さ過ぎてとりあえず何も買わずに出てしまいました。
グッズは展覧会特設オンラインストアで購入することができます。
このオンラインストアは展覧会来場者限定で、入場時に受け取った8桁のパスコードが必要となります。
パスコードの再発行はできないようなので大切に保管しておきましょう。
時間が無くてグッズショップで商品をじっくり見れなかった方は、オンラインストアでゆっくり購入するのもおすすめです。
ちなみに国立新美術館のカフェやレストランでは庵野秀明展特別メニューが販売中です。
私は1階のカフェコキーユで特別ドリンクを注文。
レモンヨーグルト(800円)。綾波レイをイメージしたカラー。
庵野秀明展に行った感想
噂通りの展示量で、しかもわかりやすくてあっという間に時間が過ぎていきました。
庵野さんの情熱、才能が大量の展示を通して感じとることができ、これからも面白い作品を生み出していって欲しいと心から思いました。
ちなみに私は事前に庵野さんに密着したドキュメンタリー「さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~」を見ておいたのですが、それもより楽しめた要因の一つかもしれません。
まだ見られていない方はアマゾンプライムビデオで見ることができるので是非見てみてください。
ということで、「庵野秀明展」の超個人的なオススメ度は・・・。
★★★★☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
ちなみに会場内でも紹介されていた奥さんの安野モヨコさんが書いたエッセイコミック「監督不行届」。庵野監督との夫婦生活が面白く描かれていて、個人的にはめちゃオススメなのでよかったら読んでみてください!
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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