万博で入れたのは来場者の約2%──落合陽一さんがそう振り返るパビリオン「null²(ヌルヌル)」。その続きを、日曜の夕方、横浜みなとみらいで体験してきました。
舞台は、横浜ランドマークタワー・ランドマークプラザ5階に2026年10月14日にオープンした常設施設「null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)」。プロデュースは、万博でも手がけたメディアアーティストの落合陽一さんです。
万博のように会期が決まっているわけではなく、予約さえ取れば体験できる常設施設です。私は日曜日の17:20〜の回で入場し、会場を出たのは18:30ごろでした。
この記事では、行く前に知っておきたい基本情報とアプリ登録のコツ、6つの部屋の様子、グッズまでを、私の体験をもとにまとめます。
null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)の概要
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | null²ⁿ(ヌルヌルネクサス) |
| 形態 | 常設ミュージアムシアター(会期の定めなし) |
| 開館日 | 2026年10月14日(水) |
| 会場 | 横浜ランドマークタワー ランドマークプラザ5階 |
| 住所 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 |
| 営業時間 | 9:30〜21:00(予定)。予約枠は9:30集合回〜19:40集合回 |
| 休館日 | メンテナンスのため定期的に休業あり。日程は公式サイトのカレンダーで確認 |
| プロデューサー | 落合陽一 |
| 運営 | 株式会社サステナブルパビリオン2025 |
| 公式サイト | https://null2.nexus/ |
アクセス
- みなとみらい線 みなとみらい駅:徒歩約3分
- JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン 桜木町駅:徒歩約5分(動く歩道あり)
- 入口はランドマークプラザ5階にあります
チケット

完全日時指定・事前予約制です。QRコードを受付で提示して入場します。
| 券種 | 平日 | 土日祝 |
|---|---|---|
| 大人(13歳以上) | 3,900円 | 4,500円 |
| 子供(4〜12歳) | 3,000円 | 4,000円 |
| 大人・ピンバッジ付き(数量限定) | 11,900円 | 12,500円 |
| 子供・ピンバッジ付き(数量限定) | 11,000円 | 12,000円 |
(税込。3歳以下は大人1名につき1名まで無料)
- 日時変更は、公式サイトで買ったチケットに限り、前日23:59までマイページから可能です
- お客様都合のキャンセル・払い戻し・譲渡はできません
- 12歳以下だけでは入場できません。18歳以上1名につき、子ども3名まで同伴できます
- 当日券は、窓口に在庫がある場合のみ。キャッシュレスのみで、料金はオンラインと異なります。確実に入るなら、事前予約がおすすめです
- ピンバッジ付きチケットの特典は、null²・null²ⁿ・null⁴をつなぐ、オリジナルの3連ピンバッジです
アプリ「Mirrored Body®」は事前登録がおすすめ
演出と連動する公式アプリ「Mirrored Body®」は任意ですが、私は事前の登録をおすすめします。 自分の分身が作品の中に登場するので、体験がぐっと楽しくなります。
登録は当日ではなく、前日までに済ませておくのがおすすめです。
null²ⁿとは

万博のnull²から続くプロジェクト
万博のnull²は、仏教哲学の「空」と計算機科学の「null」を重ね合わせた体験型のインスタレーションでした。ミラー膜、LED、ロボティクスを組み合わせた建物で、落合さんの「計算機自然(デジタルネイチャー)」の世界観を形にしたものです。会期中は延べ約53万人が体験し、Casa BRUTUS「建築&デザインのBESTパビリオン」第1位、みんなの建築大賞2026 大賞、JCD/DSA日本空間デザイン賞 銀賞を受賞しています。閉幕後の移設を支えるクラウドファンディングは、開始から23時間で1億円を突破しています。
とはいえ、万博の来場者は2,550万人あまりで、null²に入れたのは約2%だったと、落合さんは話しています。会期のない常設施設になったことで、あのとき入れなかった人にも、ようやく体験する機会が開かれました。
「ⁿ」はnexus(結節点)を意味します。人が集うハブのような場所になってほしい、という思いが込められています。
万博との違い
- LEDシアターが、万博の1室から2室(壱の間と肆の間)に増えました
- 壱の間のLEDは、5面に拡張されています
- 「物」の展示(参の間)が加わりました
- 完全な暗闇と無響の空間(弐の間)が加わりました
所要時間と混雑状況
所要時間
美術館のように好きな順に見て回る施設ではなく、決まった順路を案内に沿って進みます。公式の体験時間は約60分で、私の場合は、日曜日の17:20〜の回で入場して、会場を出たのは18:30ごろでした。受付や準備を含めた実感として、約70分を見ておくと安心です。
| パターン | 目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 体験だけ | 約70分 | 受付・準備+体験約60分(実測:17:20入場→18:30ごろ退場) |
| ショップも見る | 約1時間40分〜 | 上記+ヌルヌルショップ |
| 食事まで楽しむ | 約2時間半〜 | 上記+ランドマークプラザ内での食事 |
※ショップ・食事の時間は目安です。
混雑状況
私は日曜日の夕方(17:20〜の回)に行きました。予約は日時指定です。万博では入場できたのが約2%だったこともあり、開業直後は予約が集中しやすいと思います。平日は料金も安く、土日祝を避けるのがおすすめです。
6つの部屋をめぐる体験レポート
⚠️ ネタバレ注意
ここから先は、各部屋の実際の展示・演出の内容に触れています。まっさらな状態で体験したい方は、このセクションを飛ばして、体験前に知っておきたい持ち物・服装・ルールへお進みください。
館内は、入口の「門」から最後の「橋」まで、順路が決まっています。各部屋に「震える」「戸惑う」「整う」「驚く」「トぶ」「また来る」という動詞が添えられているのが特徴です。
門|皆空鏡門(震える)

万博のnull²の外装と同じミラー膜でできた、入口の空間です。入った瞬間から、床や壁が震えて、音に包まれます。ボタンを押すとLEDが反応する仕掛けもあります。

壱の間|さよならホモサピエンス(戸惑う)

1つ目のLEDシアターです。壁・床・天井が鏡で、色や記号が無限に連なります。事前にアプリを登録しておくと、自分の分身が作品の中に登場します。

弐の間|無眼界の夢(整う)
視覚の演出をすべて排した、完全な暗闇の部屋です。座って体験し、撮影・録画はできません。無響室で、音だけが耳元を通り過ぎていきます。
暗闇では、画面の光が気になります。スマートフォンは画面を消して、体験に集中するのがおすすめです。
参の間|質量への憧憬(驚く)

ここだけ、デジタルから物へと一転します。鏡で奥まで続くギャラリーに、古今東西の発明品が約170点並びます。


設置されたテレビの中で展示品の紹介が流れています。


肆の間|潜在空間の夢(トぶ)

2つ目のLEDシアターです。AIの内部の「潜在空間」が映像になって、押し寄せてきます。映像は、50台ものワークステーションでリアルタイムに生成されていると、落合さんは話しています。演出は、今後も更新されていくそうです。

橋|記号の彼岸(また来る)

最後の空間です。出口であり、次の入口。ここには、来場者が参加できる仕掛けが用意されています。
- 部屋にはブラウン管テレビが置かれ、画面には落合さんの手書きの「null」の文字が映っています
- 壁面のQRコードを読み取ると、音声入力でコメントを送れて、その言葉がテレビに表示されます
- マジックミラー越しに、さっきまでいた参の間「質量への憧憬」が見えます。テレビのメッセージが、その鏡の向こうに映り込む仕掛けにもなっています
体験前に知っておきたい持ち物・服装・ルール

- 靴・服装:床が鏡張りです。ヒールやサンダルは不可。スカートの場合は、貸出用の巻きスカートが用意されています(数に限りあり)。入場時にはシューズカバーを着用します
- 荷物:館内にクロークはありません。大きな荷物や傘は、ランドマークプラザ内などのロッカーに預けましょう
- 撮影:原則可(フラッシュ・三脚・自撮り棒は禁止)。弐の間は撮影不可です。他の来場者が映り込む場合は、公開時に配慮が必要です
- 身分証:確認される場合があるため、顔写真付きを持参
- 体調:強い光の点滅、大きな音、暗所があります。光や音に敏感な方は注意してください
- 遅刻:演出が空間と連動しているため、大幅に遅れると入場できない場合があります
ミュージアムショップ「ヌルヌルショップ」で販売されているグッズ

グッズは、体験のフロアとは別の階(ランドマークプラザ4階)にある「ヌルヌルショップ」で販売されていました。日曜に行った私の場合は、階が違うせいか人が少なく、ゆっくり見られる印象でした。
主なラインナップ
ウェア・布もの

- Ground Y × null²ⁿ Tシャツ(ヨウジヤマモトのブランド「Ground Y」とのコラボ。スタッフのユニフォームと同じデザインです)
- 手ぬぐい(黒/白)
- 折りたたみエコバッグ
- トートバッグ
- ヌルヌルソックス(黒/白)
身につける・集める

- ピンバッジ(ネクサスロゴ)
- 缶バッジ(全5種)
- アクリルキーホルダー(計算機自然)
- ネックストラップ
- Digital Nature Lenticular card(全5種)
- 万博null²の缶バッジ・ピンバッジ
文具・雑貨
- メタリッククリアファイル
- ヌルヌルぷっくりシール
※商品・在庫は変わる可能性があります。最新情報は公式サイトや公式Xで確認してください。
まとめ・感想

こんな人におすすめ
- 万博でnull²に入れなかった(または入れず、悔しい思いをした)人
- 万博でnull²を体験して、「もう一度あの空間に立ちたい」と思っている人
- 鏡、光、音、暗闇に身体ごと包まれる、没入型のメディアアートが好きな人
- 2027年のGREEN×EXPO 2027に向けて、落合陽一さんの世界観を予習したい人
向いていないかもしれない人
体験は約60分で固定で、自由に滞在を延ばせません。強い光・大きな音・暗所が苦手な方は、体調に配慮して検討してください。
感想
アプリで登録した自分の分身が作品に登場して、体験がぐっと自分ごとになりました。事前の登録は、迷わずおすすめしたいポイントです。
null²ⁿは、2027年3月19日に開幕するGREEN×EXPO 2027の新作「null⁴(テトラヌル)」と対になる構想です。落合さんも、両方を行き来することでよりつながると話しています。まずは横浜みなとみらいで、ヌルの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

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