東京・上野の東京都美術館で「ミロ展」が開催中です。
スペイン出身の巨匠ジュアン・ミロは、20世紀を代表する画家です。
本展は初期から晩年までの絵画、陶芸、彫刻など、彼の幅広い作品を一堂に集めた大回顧展となっています。
太陽や星、月など自然の形を詩的な記号に変えた独特の画風を、世界各国から選ばれた貴重な作品を通して堪能でき、ミロの革新的な芸術の真髄を体感する絶好の機会です。
本記事では「ミロ展」について、アクセスやチケットなどの概要、所要時間や混雑状況、販売されてるグッズ、そして個人的な感想をまとめています。
これから行こうと検討している方の参考になれば幸いです。
展覧会の概要
会期 | 2025年3月1日(土)〜7月6日(日) |
休室日 | 月曜日、5月7日(水) ※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開室 |
開室時間 | 9:30〜17:30 金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで) |
会場 | 東京都美術館 |
住所 | 〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36 |
チケット

チケットの料金は以下の通りです。
- 一般:2,300円
- 大学生・専門学校生:1,300円
- 65歳以上:1,600円
- 18歳以下、高校生以下:無料
チケット日時指定制となっており、公式オンラインチケットサイトやイープラスやチケットぴあなどで事前購入が可能です。
当日窓口でも枠に余裕があれば購入可能ですが、入場時間が読めないため、事前にオンラインで購入するのがよいと思います。
オンラインで購入の場合は、スマホ表示で発券が不要の公式オンラインチケットサイトのご利用がおすすめです。
音声ガイド

本展覧会には有料の音声ガイドも用意されています。
ナビゲーターはアーティストの岩田剛典さん、ナレーションは声優の坂本真綾さんが務めます。
会場レンタル版(650円)とご自身のスマートフォンを利用するアプリ「聴く美術」での配信版(700円)が用意されています。
レンタル版は会場入り口で支払いは現金のみなのでご注意を。配信版を利用する場合はイヤホンなどをお忘れずに。
私は事前にアプリ版をインストールしていきました。
収録時間は約35分。コンテンツ数は22。
会場内の解説も充実していますが、混雑しているとなかなか読みにくいので音声ガイドがあると便利に感じるシーンも多かったです。
ロッカーやトイレについて

東京都美術館にはかなりの数のロッカーが設置されていますが、日によっては空きがほとんどないなんてこともよくあります。
ただ、企画展示室入り口付近のロッカーは近くに行かないとロッカーがあるとわかりにくい場所にあるせいか空いていることが多いのでおすすめです。

トイレは企画展示室の各階に設置されています。
ちなみに東京都美術館にはカフェやレストランが3店舗入っていますが、どの店舗でもミロ展コラボメニューがありました。

展覧会前や後に立ち寄って、コラボメニューを味わってみるのもおすすめです。
写真撮影、混雑状況、所要時間について

私は土曜日の9:30〜の枠を予約していきました。
開室直後は結構な列ができています。混雑はしていますが、ぎゅうぎゅうで見れないなんてこともなく、そんなに作品鑑賞にストレスも感じませんでした。
会場は基本写真撮影が不可ですが、後半に撮影可能エリアがあります。

所要時間は大体1時間ちょっと。ゆっくり見たいという方なら1時間半〜2時間くらいあれば大丈夫そうです。
会場の様子

ジュアン・ミロは、1893年にスペインのバルセロナで生まれ、1920年代にシュルレアリスムという新しい流派で注目されました。
でも彼はそれだけにとどまらず、いろいろな表現に挑戦しました。
彼の作品には、政治や社会の出来事への敏感な反応や、強い意志が感じられます。
90歳まで活動を続け、どこかの流派にとらわれることなく、普遍的な芸術を追求し、20世紀で大きな影響を与えた芸術家となりました。
展覧会は全5章で構成。時系列に紹介されているのでミロの活動がとてもわかりやすく紹介されていました。
第1章 若きミロ:芸術への決意
1893年バルセロナ生まれのミロは、1910年に会計の仕事を経験後、画家への道を歩み始めました。
1912年からガリ美術学校で学び、セザンヌやキュビスムなどの影響を受け、カタルーニャの風景を現代的に描き出しました。
1918年夏に制作された初期風景画の転機となる名作<ヤシの木のある家>などが紹介されています。
第2章 モンロッチ – パリ: 田園地帯から前衛の都へ
1920年に初めてパリを訪れたミロは、翌年アンドレ・マッソン近くにアトリエを構え、シュルレアリスムの画家や詩人と交流。
パリと故郷カタルーニャを往復しながら詩的な表現を確立し、1928年頃からは非伝統素材を用いたコラージュに挑戦しています。
17世紀オランダ画家の作品を元に、立体感や遠近法を否定し、リュートや男性の頭部、襟を強調して描かれた作品<オランダの室内Ⅰ>などが紹介されています。
第3章 逃避と詩情:戦争の時代を背景に
1936年、スペイン内戦が始まり、ミロはバルセロナからパリへ避難しました。
戦争の苦しみから目を背け、自分の内面を探る詩的な作風に変化。
第二次大戦直後に描かれた〈星座〉シリーズは、音楽的な線や神話的な夜空、女性・鳥・星・梯子などが特徴で、以後の作品の象徴となりました。
本展では同シリーズから3点が展示されます。
第4章 夢のアトリエ:内省を重ねて新たな創造へ
1947年、ミロは初めてアメリカを訪れ、壁画制作で旧友と再会し、若い画家たちから影響を受け評価が高まりました。
1956年に夢のアトリエが完成すると、作品制作にじっくり取り組む時期へ。
1966年と1969年に日本を訪れ、日本文化との親和性を再確認。

この章の途中から写真撮影が可能となります。
手がけたポスターの紹介。




こちらはミロが手がけたFCバルセロナ設立75周年ポスター。

仙厓義梵の<○△□>に着想を得た<太陽の前の人物>など、東洋的な感受性を示す重要作品が紹介されます。







第5章 絵画の本質へ向かって

1960年代、ミロはアメリカの若い芸術家の影響を受け、大型キャンバスに挑戦しました。

伝統に逆らい、バケツから絵の具をこぼす、キャンバスに火をつける、ナイフで切り取るなど独自の手法を用いて、絵の本質を追求。





その探求は、彼が90歳で亡くなるまで続きました。

この章では彫刻作品も多数紹介されています。





特設ショップにはオリジナルグッズも

会場の最後には特設のグッズショップがあります。
グッズショップには定番の図録、ノートやクリアファイル、ポスターにポストカード。


Tシャツやトートバッグなどのアパレル、さまざまなジュエリーにマグネットやキーリング。



FCバルセロナとの関連グッズをはじめ、スペイン各地からあつめたセレクトアイテムなどが用意されています。

アンケートやSNS投稿キャンペーンもお見逃しなく

ミロ展ではアンケートに答えると抽選で10名にオリジナルのボールペンが当たるキャンペーンも行っています。
応募期間は3月16日までとなっているので、早めに訪れた方はぜひご参加ください。
またSNS投稿キャンペーンも行っています。

会場内で写真を撮影し、XかInstagramに#ミロ展と付けて投稿。
その投稿を一階休憩スペースのスタッフに提示すると、非売品のステッカーがもらえます。

私は青のステッカーがもらえました。
なお、休憩スペースにはフォトスポットもありました。

展覧会の感想

20世紀を代表する画家ミロの初期から晩年までの作品を一堂に集めた大回顧展。
絵画、陶芸、彫刻など、ミロの幅広い活動が時系列に紹介されているのでとてもわかりやすく、ミロの革新的な芸術の真髄を思う存分体感できました。
ということで、「ミロ展」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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