上野の森美術館で印象派を代表する画家のひとり、クロード・モネの代表作が60点以上集結した展覧会「モネ 連作の情景」が開催中。
「積みわら」や「睡蓮」などをモチーフとした「連作」に焦点を当てながら、画家の生涯をたどります。
開催以降大盛況と評判の良い展覧会。先日私もようやく行くことができました。
日本初公開の作品も含めて全てモネの作品。展覧会冒頭にはモネの睡蓮の池をモチーフとした体験型インスタレーションがあったり、モネの世界にどっぷりと浸かれる内容です。
しかし、大人気のせいで開幕からまもなく1カ月するところですがまだまだ激混み。平日でも混んでるという噂なので並び、混雑は覚悟が必要です。
本記事は「モネ 連作の情景」について、チケットやアクセスなどの概要、そして混雑状況に所要時間、グッズなど、そして個人的な感想をまとめたものになります。
これから行こうと思っている方の参考になればうれしいです。
ちなみに2024年10月から上野の国立西洋美術館で開催している展覧会の記事は下記になります。
展覧会の概要
会期 | 2023年10月20日(金)~2024年1月28日(日) |
休館日 | 2023年12月31日(日) 2024年1月1日(月・祝) |
開館時間 | 9:00~17:00 (金・土・祝日は~19:00、12月24日より日は〜18:00) ※入館は閉館の30分前まで |
会場 | 上野の森美術館 |
住所 | 東京都台東区上野公園 1-2 |
ちなみに上野の森美術館の会期が終了後、は大阪へ巡回。2024年2月10日(土)からは大阪中之島美術館にて開催予定となっております。
入場料、チケットについて
入場料は以下の通りです。
平日 | 土・日・祝日 | |
一般 | 2,800円 | 3,000円 |
大学生・専門学校・高校生 | 1,600円 | 1,800円 |
中学・小学生 | 1,000円 | 1,200円 |
入場は日時指定予約制となります。当日券も販売されていますが、ご購入順に入場時間が設定されるため入場までかなり待つこともあります。
また数に限りがあるので入れないという可能性もあるため、事前にオンラインで購入することをおすすめします。
オンラインでの販売は、公式チケットサイト「ART PASS」のほか、チケットぴあやe+などの各種プレイガイドで行っておりますが、観覧期間や購入するサイトにより、チケット販売開始時期が異なります。ややこしいのでご注意を。
音声ガイド
本展覧会には有料の音声ガイドも用意されています。
ナビゲーターは俳優の芳根京子さん。解説ナレーターは「鬼滅の刃」の我妻善逸役や「進撃の巨人」のコニー・スプリンガー役などの人気キャラクターを務める声優の下野紘さん。
解説件数は17件、解説時間は約35分。
会場で専用機器をレンタルする場合は650円。ご自身のスマートフォンを利用して使うWEBアプリ版はお笑い芸人の錦鯉さん&やす子さんによる「おみやげトラック」付 で800円です。
私は機器をレンタルして音声ガイド利用しました。
元々作品には解説がついているものも多数ありましたが、混雑していたので解説が見づらかったこともあり、音声ガイドを利用してよかったと思います。
混雑状況、所要時間など
私は祝日の14時から行きました。美術館前では多少並びがありますが、日時指定制のおかげですぐに入れます。
ロッカーは外にしかないので、ロッカーを利用する場合は注意が必要です。また入り口を入ってすぐのところに音声ガイドの貸し出しスペースがあります。
写真撮影はエントランスの体験型インスタレーションと、会場後半のみ可能です。ぜんぶ撮れないと思ったのでちょっとうれしい。
混雑状況は、やはり人気の展覧会なのかなりのもの。特に写真撮影が可能な後半はすごかったです。
所要時間は1時間半ほど。作品数がそこまで多い展覧会ではないので早い人は1時間くらいで足りそう。
後述しますが、特設のグッズショップに入るのにも20〜30分並びます。グッズも買いたいという人は合計2時間くらいは確保しておいた方が良さそうです。
会場の様子
会場は全5章で構成。印象派を立ち上げる以前から晩年までを時系列にたどっています。展示作品は全てモネというのもポイント。国内外40館以上から60点以上作品が集結しています。
ここからは写真撮影可能エリア中心に、会場の様子をご紹介していきます。
まず会場冒頭では睡蓮をモチーフとした体験型インスタレーションがお出迎え。
床に映し出された水面に足を入れると、足元に波紋が広がるだけでなく、本当に池に足が入ってしまったような感触とサウンドが出ます。思った以上にリアルでびっくりしました。
睡蓮の池を進むと、「第1章 印象派以前のモネ」が始まります。
18歳で画家を志してパリに出てきたモネ。画塾で出会ったピサロ、ルノワール、バジールらと信仰を深め、当時の画家の登竜門であるサロンへ初挑戦した1865年に2点が入選。翌年にも2点が入選しましたが、1867年以降はよりサロンが保守的になり、伝統的な絵画作品以外は評価されにくくなります。1870年に普仏戦争が始まると、妻子とともにイギリスとオランダで滞在。
ここでは1870年にサロンへ出展し、落選した日本初来日となる「昼食」や、オランダで描いた風景など、モネの初期作品が展示されています。
「第2 印象派の画家、モネ」では1870年代〜1880年代にかけて、セーム川流域を拠点として各地を訪れて描いたモネの作品を展示。
仲間たちと1874年に第1回印象派展を開催し、サロンとは別の発表の場を設けて活動していましたが、景気後退により経済的に困窮し、1879年には妻のカミーユが亡くなるなど、モネにとっては苦しい時期でした。
アトリエ舟で自在に移動し、戸外で制作した印象派らしい風景画が多数見られます。
「第3章 テーマへの集中」では新たな画題を求めて訪れたノルマンディー地方のプールヴィルの海岸やエトルタの奇岩などを描いた作品群を紹介しています。
同じ対象であっても、季節や天候、時刻によって変化する様子を書き留めているのがしっかりとわかります。
「第4章 連作の画家、モネ」ではようやく連作という手法を取り上げていきます。
1883年にセーヌ川流域のジヴィルニーに定住したモネは、自宅付近の積みわらが光を受けて刻々と変化する様子を何枚も描くように。
1891年にそれらを連作として展示すると大好評を博して、国際的な名声を築きました。
この章の途中から、ようやく写真撮影可能になります。
1899年からはロンドンを訪れ、<チャリング・クロス橋>や<ウォータールー橋>などに取り組みました。
最後の章、「第5章 「睡蓮」とジヴィルニーの庭」ではジヴィルニーで描いた村の様子や、モネが愛した庭のさまざまな情景を紹介。
自宅の庭を本格的に整備し、花壇の草花や睡蓮のある池を描いていき、次第に制作の大半は睡蓮となっていったそうです。
視覚障害に悩みながらも86歳で亡くなるまで続けた創作活動を垣間見ることができます。
展示最後は2023年の8月に撮影されたジヴィルニーの睡蓮の池の写真で締めくくられていました。
特設グッズショップも注目
一度美術館を出て、隣の建物内が特設のグッズショップとなっております。グッズショップの入場には展覧会のチケットが必要となります。
最初、展覧会の入場の並びができているのかと思ったら、グッズショップへの入場並びだったんですよね。私が展覧会を見終えてグッズショップに行こうとした時には30分待ちでした。
それもそのはず、かなりグッズは良いです。
定番の図録、ポストカード、クリアファイルにトートバッグなどはもちろんありますが、コラボ商品がかなり豪華なんです。
コミック「PEANUTS(ピーナッツ)」とのコラボでは睡蓮の葉に乗るスヌーピーとウッドストックなどかわいいイラストをあしらったさまざまなグッズを用意。
セレクトショップ「ユナイテッドアローズ」が手がけるスタイリッシュなアパレル、「マザーハウス」はモネの作品がもつ繊細な光の描写と豊かな色彩の重なりを表現した財布やペンケースなどの革小物。
フェリシモの「ミュージアム部」の積みわらをイメージしたかわいいグッズに、「ロルバーン」のポケット付きメモなど本当にいいグッズがたくさん販売されています。
公式サイトのグッズページにはいくつか紹介されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
展覧会の感想
冒頭の睡蓮の池の体験インスタレーションからはじまり、モネの初期から晩年までの創作活動を辿っていくので、モネがどういう画家だったのかを知る、睡蓮などのイメージが強かったですが、どうしてそういうふうに睡蓮を描くようになっていったのかを把握できてとても勉強になりました。
また、国内外の美術館40館以上から、60点以上ものモネの代表作が集結する貴重な機会だと思うのでモネの作品が好きな方は見ておいて損はないのではないでしょうか。
地中美術館に展示してあるモネが一番好きなのですが、これだけモネの作品をいっぱい見るとまた見にいきたくなりました。
ということで、「モネ 連作の情景」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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