国立新美術館で「マティス 自由なフォルム」展が開催中です。
20世紀の偉大な作家アンリ・マティスの切り紙絵に焦点を当てており、マティスが晩年に過ごしたフランス・ニースにあるニース市マティス美術館の全面協力のもと、絵画、彫刻、素描、版画、テキスタイルなど約150点を紹介しています。
元々は2021年に開催予定だった本展。コロナ禍の影響で延期となり、ついに開催となりました。
マティスといえば昨年の東京都美術館での回顧展も記憶に新しいと思います。
今回は切り紙絵にフォーカスし、さらには「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」を再現しています。東京にいながらマティスの集大成と言われる空間を味わいたく、早速行ってきました。
本記事は「マティス 自由なフォルム」展のアクセスやチケットなどの概要に、所要時間や混雑状況、特設ショップで販売されているグッズなど、そして個人的な感想をまとめています。
これから「マティス 自由なフォルム」展に行こうと検討している方の参考になれば幸いです。
展覧会の概要
- 会期:2024年2月14日(水)〜5月27日(月)
- 休館日:火曜日 ※ただし4月30日(火)は開館
- 開館時間:10:00〜18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
- 会場:国立新美術館 企画展示室 2E
- 住所:〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
チケットについて
観覧料は以下になります。
一般 | 2,200円 |
大学生 | 1,400円 |
高校生 | 1,000円 |
中学生以下 | 無料 |
事前予約は不要です。混雑時は入場まで待つ場合があるということです。
チケットの購入は当日国立新美術館のチケット売り場のほか、ART PASS、美術展ナビチケットアプリなどのオンラインチケット、イープラスやチケットぴあなどの各種プレイガイドで購入できます。
混雑時はチケット売り場、入場と2重で並ぶ可能性があるため、事前にチケットは購入しておいた方が良いと思います。個人的には発券不要のオンラインチケットがおすすめです。
音声ガイドについて
本展覧会には有料の音声ガイドが用意されています。
音声ガイドには展覧会アンバサダーを務める俳優の安藤サクラさんが務めています。
音声ガイドは会場レンタル版と、アプリ「聴く美術」配信版の2パターンが用意されています。
会場レンタル版は650円。支払いは現金、クレジットカード、QUICPayや iD、交通系ICなどさまざまな決済が利用できます。
アプリを利用される場合は事前にアプリ「聴く美術」をダウンロードの上、アプリ内のマティス展音声ガイドコンテンツを選択して700円で購入。ダウンロードしておく必要があります。
収録コンテンツ数は16個、収録時間は約30分くらいだと思います。安藤サクラさんの声はとても聴き取りやすかったです。
会場内にも解説は充実していますので、音声ガイドを利用するかしないかは好みかと思います。
個人的には音声ガイドがあれば作品を見ながら解説が聞けるので、しっかりと内容が入ってくる感じがするので、音声ガイドがあるときはいつも利用するようにしています。
混雑状況、所要時間に写真撮影可能エリア
私は日曜の午前中に行きました。入り口では並ぶかなと思っていましたが、意外にも並びはなくスムーズに入場できました。
会場は全5セクションから構成されています。写真撮影はセクション4の後半から可能となり、それまでは写真撮影は不可となります。尚、全章通じて動画撮影は禁止されています。
入り口で並ぶことはなかったですが、会場内はそれなりに人は入っています。
でもそこまで鑑賞するにストレスを感じるほどではなく、サクサク見て回れました。
会場に入ってから、退場するまでの所要時間はだいたい1時間ちょっとでした。
会場の様子
切り紙絵にフォーカスした展覧会ではありますが、マティスの活動したさまざまな時代と要素を持った作品たちがつながりを持つように構成されています。
セクション1「色彩の道」ではマティスの最初期の静物画からはじまり、フォーヴィスムの時代へ向かう頃のパリで制作された作品を紹介。
セクション2「アトリエ」では、アトリエで描かれた作品、あるいはアトリエを主題とした作品を中心に紹介。
セクション3「舞台装置から大型装飾へ」では衣装デザイン、壁画、テキスタイル領域におけるマティスの仕事を紹介しています。
セクション4「自由なフォルム」は切り紙絵の技法を用いた作品を中心に紹介。
このセクションの途中から写真撮影が可能となりまので、実際の会場の写真も載せていきます。
広い展示室内でもひときわ目を引く大型の作品<花と果実>。
大きさは4×8メートルもあり、本展のため修復を経て初来日した作品。
マティスの切り紙絵の作品の中でも最も巨大な部類に入る作品で、5枚のカンヴァスが繋がって構成されています。
同展示室には4点の連作の1つ<ブルー・ヌードⅣ>。
同じく青の切り紙絵によって創られた<葦の中の浴女>に<アンフォラを持つ女>。
筆と墨によるデッサン作品。
さまざまな形の陶の習作などが展示されています。
次のセクションへの通路には日本で行われた最初で最後の存命中の展覧会「アンリ・マチス 礼拝堂・油絵・素描・挿絵本」展についてや、その展覧会の主催者である読売新聞社に寄贈された3展の<顔>の作品。
別冊文藝春秋で掲載されたマティスの切り紙絵など見ることができます。
最後のセクション5ではマティスの集大成の作品「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」プロジェクトについて紹介しています。
マティスはこの礼拝堂の室内装飾から典礼用の調度品など
典礼のさまざまな時期に対応する祭服まで
デザインのほどんどを指揮して、総合芸術作品として練り上げています。
展覧会の最後にはヴァンスのロザリオ礼拝堂内ぶ空間の再現したスペースがあります。
シンプルな内部構造をした礼拝堂ではありますが
採光にこだわっており、ステンドグラスを透過して内部に差し込む色のある光が大きな特徴にひとつです。
このスペースでは夜明けから日暮れにかけて、1日のうちに移り変わる光の差し込みを複数のプロジェクターによって美しく再現しています。
特設ショップではオリジナルグッズを多数販売
会場内には特設ショップがあり、本展のために制作されたオリジナルグッズが多数販売されています。
展覧会公式図録をはじめ、ポスターやポストカード
ノートやクリアファイルにクリップ、ペンなどの文房具にTシャツやトートバッグなどのアパレルなどの定番アイテムほか、さまざまなグッズが販売されていました。
出口付近には缶バッチやアクリルキーホルダーのガチャガチャも置かれていました。
グッズの一部は公式サイトで紹介されていますので、気になる方はご覧になってみてください。
レストラン&カフェで特別メニューも実施中
マティス展の会期中は国立新美術館内のカフェやレストランでは特別メニューが販売中です。
展覧会を見た後はカフェやレストランで特別メニューを楽しみながら、展覧会の思い出に浸るのも良さそうですね。
展覧会の感想
マティスの切り紙絵にフォーカスした展覧会ではありますが、しっかりとその作品につながるマティスのさまざまな時代の活動が振り返っていたので、初めてマティスの作品を見るという方にもとてもわかりやすい展覧会だと思いました。
最後のロザリオ礼拝堂を再現したスペースはすごかったです。いつかはヴァンスのロザリオ礼拝堂に行ってみたいと思いました。
ということで、「マティス 自由なフォルム」の超個人的なオススメ度は…。
★★★☆☆
あくまで私個人の感想ですが、参考にしていただければ幸いです。
これからも少しずつアートやファッション関係の記事を書いています。
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